イプルーWRC昇格の鍵を握るのはトルコの開催日程か – RALLYPLUS.NET ラリープラス
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イプルーWRC昇格の鍵を握るのはトルコの開催日程か

©HYUNDAI

7月2日、「最低8戦」として2020年の再編成カレンダーがFIAとWRCプロモーターから発表された。再スタートの口火を切るイベントは、9月4‐6日にカレンダーに盛り込まれたラリーエストニアだ。開催コスト削減のためにWRC側が条件を受け入れたことで、同イベントは2日間のみの開催となるが、この新規イベントがカレンダーに加わることは、3月以来停滞していたWRCを盛り上げる起爆剤となりそうだ。

カレンダー編成の課題に取り組むWRCプロモーターを支えるため、マネージングディレクターの座から離れる時期を遅らせているオリバー・シースラは、「再開を発表したことで、2020年のWRCが活動を始めたという明確なサインになる」と語っている。

ラリーイタリアは、ラリーGBが当初開催を予定していた10月29日‐11月1日に日程を変更。アルゼンチンは、予想されていたとおりカレンダーから外れた。主催者陣はWRCプロモーターに対してダブルヘッダーイベントも提案していたが、ロジスティクスやコストに加え、いまだにロックダウンとなっている国で世界選手権を開催するのは現実的ではないことから、キャンセルを余儀なくされたかたちだ。

また、クロアチアラリーとともに、ベルギーのイプルーラリーも「カレンダー候補」とされている。イプルーがWRCとしての開催を実現できるか否かは、ラリートルコが現状の9月24‐27日の会期を一週間早められるかどうかにかかっている。各チームがトルコからベルギーに移動できる時間を確保しなければならないからだ。この計画が進行中であることは、イプルーラリーの会期は10月2‐4日から動かせない(ベルギーでは同日程で世界ラリークロスのベネルクスラウンドが開催予定)ことも意味する。関係者筋によれば、チーム陣営はトルコの主催者に対し、会期を9月17‐20日に早めるよう、ロビー活動を行っているとみられている。

もし、ラリートルコの会期が調整され、ベルギーに初のWRC開催をもたらすことになれば、シリーズが目指す最低8戦分をヨーロッパ圏内で確保することができる。これにジャパンを加えた全9戦となれば、収益機会を最大限に広げたいWRCプロモーターにとって、大きなアピール材料となるだろう。
(Graham Lister)

wrc.com


2020年WRC今後の開催予定
エストニア:9月4-6日
トルコ:9月24-27日
ドイツ:10月15-18日
イタリア:10月29日-11月1日
ジャパン:11月19-22日

*リザーブイベント
イプルーラリー:10月2-4日
ラリークロアチア:(会期未定)



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