APRCラリー北海道への参戦経験もあるドイツチャンピオン、ファビアン・クレイムが、7月24‐26日に開催されるERCラリーディローマ・キャピターレ(ターマック)に参戦することになった。ラリー2仕様のフォルクスワーゲン・ポロGTI R5をドライブする。クレイムは2018年のこのイベントでシュコダ・ファビアを駆り、ERC1ジュニア初優勝をマークしている。2019年は国内戦に専念したが、今年再び、思い出のイベントに挑むことになった。
「とてもテクニカルで独特のターマックラリーに参戦できることを、とてもうれしく思う」と語る現在27歳のクレイムは、ERC1ジュニア部門にもノミネートする。
「ターマックでポロGTI R5のテストもしたが、すぐにいいフィーリングが得られた。このマシンにはポテンシャルがある。セットアップの面では、ハンドリングはシュコダとはまったく違うけどね。すごい戦いになると思う。ポロでの参戦は間違いなく新しい経験になるが、自分の目標はERC1ジュニアでの優勝だ」
クレイムの参戦活動を支えるのは、ポール・プロモーション。オーナーのデニス・ロステックは「このプロジェクトは、ここ数日に立ち上がったが、ERCでの参戦をさらに広げるようパートナーたちにアピールしたい」と説明する。
「ポール・プロモーションとしては、レースの国際舞台で活躍するレネ・ラスト、ニッキ・ティームのような多くのドライバーを育成している。我々の目標のひとつは、こうしたドライバーが、プロになるように支援してともに活動していくことだ。ファビアンはドイツのラリー界で最も優れた才能を持つひとりで、我々もさらに育成をしていきたい」
クレイムのERCデビューは、2014年、ベルギーのイプルーラリーだった。R5マシンでの初シーズンとなった2016年のチェコラリー・ズリンではトップ5フィニッシュをマークしているほか、チームMRFからAPRCにも挑みラリー北海道を2位でフィニッシュしている。その後、2018年に、シュコダ・オート・ドイチェラントのカラーリングでERC1ジュニア部門でシリーズに復帰。クラス優勝1回、ポディウムを3回をマークし、ラリーリエパヤではニコライ・グリアジン、クリス・イングラムとともにERC1ジュニアの三つ巴の戦いを繰り広げたが、この時はシリーズ3位でのフィニッシュとなった。ここまでERC戦には8戦参戦しているクレイム。2018年のラリーイズラス・カナリアスでの総合3位がここまでの最上位となっている。