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ERC開幕戦は前年王者不在、イングラムのタイトル防衛は不透明に

©ERC / Gregory Lenormand / DPPI

2019年に初めてERCタイトルを獲得したクリス・イングラムだが、タイトル防衛に向けての活動開始が先延ばしとなっている。

イングラムは2018年からドイツを拠点とするトルコのチーム、ToksportからERCに参戦しているが、同チームは今週開催される2020年ERC開幕戦ラリーディローマ・キャピターレへの参戦を見送る決断を下している。Toksportは、イングラムとノルウェーのエイビン・ブリニルドセンが駆る2台のシュコダ・ファビアR5をエントリーする予定にしていたが、新型コロナウイルス(COVID-19)の感染状況が不透明であったことから、ローマ参戦を見送ることを決定。その後のラリーリエパヤ(8月14‐16日、ラトビア、グラベル)へのエントリーは検討中だが、まだ確定はしていないという。

「Toksportも自分たちも、ERCに戻ってできる限り多く参戦したいと思っている」と英国出身のイングラム。
「でも、予算やテストの面でまだ準備ができていないので、競技を再開できる万全の状態にするため、もう少し時間をかけると決めた。ローマに参戦できないのは本当に残念。自分の大好きなラリーのひとつだし、素晴らしいイベントでもある。タフなイベントだし、レベルも非常に高い。このラリーの優勝候補のドライバーたち、(アンドレア)クルニョーラなどはすでにテストも行っていて競技も再開している。自分はラリーハンガリー(昨年11月)以来、走っていないし、中途半端なことはできない」

ERC / Thomas Fenetre / DPPI

ラリーリエパヤのエントリー締め切りは7月30日となっているが、2020年のERCシーズンが6戦から増えることは見込めそうにないことから、イングラムがラトビアへ参戦することができなければタイトル連覇の夢は事実上、断たれることになりそうだ。

こうなった場合、同じくToksportが参戦するWRCに主軸を置くことになるのかという問いに対し、26歳のイングラムは「ここ2週間で結果が分かると思う。両方の選手権にスポット参戦するだけに留まる可能性もある」
(Graham Lister)



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