WRC第6戦に予定されているラリードイツ(ターマック)の主催者は、2020年の開催を実現するための策として、バウムホルダーの軍事施設のみを使い、10月17‐18日の2日間だけでラリーを行う方向で準備を進めている。
ラリードイツと言えば、デイごとにまったく性格が異なる3つのラリーをひとつにしたようなイベントと称される構成が特徴だが、ドイツでは現状、大人数で集まる活動が10月末まで制限されており、例年どおりのラリールートを構成することが難しい模様だ。
しかし、ドイツの情報筋によれば、バウムホルダーを使用することで観戦チケットも限定的ながら販売できるようになるものの、イベントによる収益は例年比で大幅に減少することになり、イベントの財政的な維持力に懸念が生じているようだ。
一方、ドイツのASNであるドイツ・モータースポーツ連盟(DMSB)は、今シーズンのドイツラリー選手権(DRM)をキャンセルすることを決断した。新型コロナウイルス(COVID-19)の感染がまだ落ち着かない状況で開催できるかどうか不透明である中で、ラリーを運営することに対し責任を負うことができないという主催者が続出したためだ。
(Graham Lister)