TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamは、9月4日(金)から6日(日)にかけてエストニアのタルトゥを中心に開催される、FIA世界ラリー選手権(WRC)第4戦ラリーエストニアに、セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネンの、3台のヤリスWRCで参戦。WRC初開催のエストニアで、マニュファクチャラー選手権およびドライバー/コ・ドライバー選手権のリードをさらに拡げるべく、チーム一丸となって戦う。
2020年WRCのシリーズ再開を告げるラリーエストニアは以前から国際的なイベントを開催しており、近年はWRCラリーフィンランドの前哨戦として多くのトップチームや選手を迎えていたほか、昨年の大会はWRC誘致を目的とした「プロモーションイベント」として行なわれ、WRCの全マニュファクチャラーが参戦。ヤリスWRCは2年連続で総合優勝を飾っている。非常にハイスピードなグラベルステージが大部分を占め、クレストやジャンプも多く、全体的にはラリーフィンランドと似た特徴を持つ。しかし砂利が多い路面はフィンランドより滑りやすく、ドライコンディションでは出走順が早いドライバーが不利な条件となる可能性もある。チームはフィンランドとエストニアでテストを行ない、先週末はサウスエストニアラリーにも3台体制で出場するなど、シーズン再開に向けて準備を重ねている。
サービスパークはエストニア第2の都市であるタルトゥのラーディ旧空軍基地に置かれ、全17SS、総SS距離は232.64kmで争われる短期決戦と言える。
トミ・マキネン(チーム代表)
「この瞬間を待ち望んでいたファンの皆さんやパートナーのためにも、再びラリーに参戦できてうれしい。このような困難な時期に、人々に楽しみをもたらすことができれば幸いに思う。今となっては遠い昔のことのようだが、シーズンの始まりは我々にとって非常にポジティブなものだったので、これからもそれを維持していきたい。ドライバーたちはエストニアのステージにそれほど慣れていないが、ステージはとても高速で、我々のクルマに合っている。この数週間で可能な限りの準備をしてきたので、上位争いができることを期待したい」
セバスチャン・オジエ
「久々にラリーに参戦できることをうれしく思う。ラリーエストニアは自分たちを含む多くの選手にとって初めての経験だが、新たな挑戦は、いつだって心が躍る。ステージは非常にハイスピードで、きっと厳しいラリーになるはずだ。ヤリスWRCはそのような速いステージでも自信をもって走れるし、フィンランドとエストニアでのテストを経て、クルマに良いフィーリングを感じている。また、先週のラリー出場も準備の助けになった。というのも、このような長い休みの後では、すぐに限界を見極めるのは簡単ではない。今回はステージの出走順が1番となるけれど、9月の天候がその不利な条件を和らげてくれることを期待している。目標は、ベストを尽くして戦うことだ」
エルフィン・エバンス
「競技に出場するのは久しぶり。テストで運転の感覚を取り戻すことはできたものの、やはり実戦に勝るものはない。ラリーエストニアはWRC初開催だけれど、昨年このイベントに参加していたのはラッキーだった。ステージはとても速く、フィンランドに似ているところもあるが、フィンランドに比べればジャンプは少なく、場所によってはさらにハイスピード。我々のクルマは、そのような高速グラベルロードで力強い走りを見せられることはテストで確認できている。我々が高い戦闘力を備えていることを期待し、ラリーで力を最大限発揮できることを願うよ」
カッレ・ロバンペラ
「エストニアの道はとても速く、流れるようなコーナーが多いけれど、狭くてテクニカルな区間もあって、難しいラリーになるはず。アクセル全開で走るようなステージが大部分だけど、正確な走りが求められる場所もあるんだ。長い休みがあったから、序盤からスピードを上げるのは難しいかもしれないけれど、良いテストができたので準備はできている。いろいろな気象条件でドライブすることができたのは、いい経験になったと思う。まだこのクルマでは3回しかWRCに出場していないので、残りのシーズンもまだまだ学んでいかなければならないけれど、今回のエストニアは自分に合ったラリーだと思うので、良い結果を期待しているよ」