WRCトルコ :セバスチャン・ローブ「これが最後になる可能性はある」プレ会見まとめ – RALLYPLUS.NET ラリープラス
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WRCトルコ :セバスチャン・ローブ「これが最後になる可能性はある」プレ会見まとめ

©RALLY TURKEY

WRCラリートルコのシェイクダウン後に行われたプレイベントカンファレンスの内容(抜粋)。モンテカルロ以来となるWRC参戦を迎えたローブ。過去79勝を収めた9連覇王者だが、今後の去就については不透明で、どんな可能性もあると語った。

●WRCプレイベントカンファレンス出席者

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セバスチャン・オジエ=SO(トヨタ・ガズー・レーシングWRT)
エルフィン・エバンス=EE(トヨタ・ガズー・レーシングWRT)
オィット・タナック=OT(ヒュンダイ・シェル・モビスWRT)
テーム・スニネン=TS(Mスポーツ・フォードWRT)
エサペッカ・ラッピ=EP(Mスポーツ・フォードWRT)
セバスチャン・ローブ=SL(ヒュンダイ・シェル・モビスWRT)

Q:セブ、選手権リーダーとしてラリートルコを迎える。異例のシーズンも終盤に差しかかり、バトルも熱を帯び始めている。選手権争いに関して、今の気分は
SO: もちろんエキサイティングだ。おっしゃるとおり激戦で、ファンのみなさんの期待するような展開だね。自分もそれを望んでいる。接戦になれば、より楽しめるというものだ。成功を収めるなら、こんな最高のシナリオがいい。もっとラリーがたくさんあったらよかったが、今、世界中がこの状況に対応しているなかで、自分たちも対応していかなくてはならない。このラリーは、いつものようにチャレンジングでタフ。どんな週末になるのか予想するのは難しいが、フィーリングはいいし選手権首位でトルコに来ることができてハッピーだよ。

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Q:昨年はここで優勝を飾っているが、何か秘訣はあるか
SO:実は、プッシュできるようないいセクションもある。今晩(デイ1)のステージがそうだと思う。みんなが何度も言うとおり、今晩のショートセクションは残りの週末に向けてとても重要だから、いい走行順を取らなくてはならない。それほどラフではないはずだ。走行順が先頭なのでグリップレベルには苦しむが、いつもこんなコンディションを楽しんでもいる。走るのは楽しいが、最後にタイムを見るとヘコむね。

Q:先頭走行はいつもディスアドバンテージになるが、石が路面に出てくるとさらに悪化する場合もある。いいラインというのはあるのか
SO:どんどんラフになることは間違いないが、セクションによる。2ループ目はとてもチャレンジングになるだろうね。すでに言ったように、マシンのフィーリングはいい。テストではいい前進ができた。どれくらい、と言われると説明するのはかなり難しい。シェイクダウンではあまり結果につながらなかったが、すぐに噛み合う。

Q:前進したのはマシンのどの部分か
SO:主要部分だ。シャシー、サスペンション、デファレンシャル。グリップやトラクション、ガードでうまく折り合いをつけるために、常に取り組んでいる部分だ。このようなイベントでは、パフォーマンスはもちろん、マシンの強さも必要だ。

Q:エルフィン、選手権2番手につけている。昨年は負傷欠場しているので参戦は2回目だが、その点は不利になると感じているか
EE:正直、大きく不利になるとは考えていない。ステージのほとんどは2018年と同じで、走ったことがないステージは2本くらいだ。

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Q:タイトル争いにオィット・タナックが加わり、バトルが加熱している。今の気分は
EE:そのようなプレッシャーは感じていない。ここにいるみんなが、ベストを尽くし同じゴールを目指して戦っている。結局は、それぞれのイベントでポイントを重ね、最終的に誰がどの順位になるかという話。一戦一戦でベストを尽くすだけだ。

Q:セブはマシンに前進が見られたと言っているが、自分もそう感じるか
EE:もちろん。チームのみんなは、昨年のトルコから必死に取り組んできたのだと思う。テストではすでにベースが強くなっていた。かなり開発を進められたところもあるので、この点は本当にポジティブ。マシンのフィーリングはいいし、今回、結果につながってくれることを願うよ。

Q:オィット、エストニアでは見事な母国ラウンド勝利を飾り、タイトル争いにも名乗りをあげた。自信のレベルは高まったか
OT:もちろん、やっと選手権争いに加わり始めることができてうれしいよ。いつものリズムに戻った。もちろん、今回は2週間前のイベントとはまったく違う。でも、参戦経験はあるので、ある程度の予測はつく。通常、ラフコンディションでのこのマシンのパフォーマンスはいい。このようなコンディションでは心からドライビングを楽しむことはできないが、マシンの動きがよければどんな結果につながるか楽しみだ。

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Q:シェイクダウンでのマシンのフィーリングはどうだったか。セットアップには満足か
OT:基本的にはハッピーだし、すべてうまくいっている。あのステージが今回で一番ラフであることを願うよ。このマシンでトルコに参戦したことはないので、どのようになるのか楽しみにしている。日曜日はタフだし、土曜日は長いが通常はそれほどラフではない。日曜日にはサプライズがたくさん起こる気がする。しっかり目を開けてドライブしなくてはならないね。

Q:現状、ラリーのフォーマットが変わって、日曜日もしっかりステージが設定されている。今後もこの方法がいいと思うか
OT:今のフォーマットはかなりいいと思う。1日遅く現地入りしても、十分な競技ができる。今年だけで終わらず、これが通常の形になってもいいんじゃないかな。

Q:テーム、過去トルコではいい結果を残している。エストニアよりもいいリザルトを出せる自信はどれくらいあるか
TS:自信を持てる人は、どれくらいいるのかな。ここでは、パンクやサスペンションが壊れるリスクがとても高い。とにかくベストを尽くして、どれだけ運が味方についてくれるかだと思う。

Q:シェイクダウンでのフィーリングはどうだったか
TS:3回しか走らなかったが、マシンのフィーリングはかなりよかった。もっと走れればよかったが、シェイクダウンがすごくラフだったのであまりマシンを壊したくなかった。

Q:Mスポーツはエストニアからトルコに直行してマシンのリビルトに取りかかっていたが、きみのマシンのルーフはまだヘコミが残っているようだが
TS:そうなんだ、ルーフエアロにまだダメージが残っている。リヤウイングにたくさんエアを送れるようにね。この差は大きいんだ。特に、ここのラリーはすごく低速だからね!

Q:エサペッカ、昨年のトルコではシトロエンで2位に入っている。ここでのツボをつかんでいるようだ。このイベントは自分と相性がいいのか
EP:少なくとも去年は、うまくいったね。公平を期すために言うと、ここでは運が必要だ。ここでは、全部の石を避けることはできない。毎年、パンクのリスクは高い。運も必要だし、クレバーにもならなくてはいけない。すべてのステージで100%プッシュすることはできない。慎重になるセクションと、速く攻められるセクションがある。

Q:チーム代表のミルナーは、エストニアに比べればトルコはマシンに合っていると言っていたが、そうなると思うか
EP:心から思うね。昨年のリザルトを見ると、テームは4位だがコンペティティブなタイムを出しているので、バトルができない理由が見つからない。

Q:セバスチャン・ローブ、よく戻ってきたね。モンテカルロ以来だが、トルコの優勝経験はあるが、今回は参戦したことのないエリアだ。ステージの印象は
SL:興味深いと思う。多彩だし、ツイスティでナローな部分も、高速でリズムに乗れるセクションも多いし、ラフもあればクリーンもある。すべての要素が少しずつ混ざっている。適切なリズムをつかんで、すべてのコンディションに対応することが重要だと思う。大きな石もあるので、パンクの危険もある。かなりクレバーになることが重要だ。

Q:今季の残りや来年のプランは
SL:分からない。チームとは、他のラリーに関しても話をしている。たくさんのことが絡んでいる。来年のことも分からない。またダカールに参戦するプランはあったが、WRCに関しては今のところはハッキリしていない。もしかしたら、今回が最後になる可能性もあるだろうね。世界選手権で走ることはないということも、考えなくてはならないかもしれない。一度は引退したが、でも戻ってきた。そんなこともあるから、誰にも分からない。

Q:ここまでWRC79勝、80になればいい数字だ。今回、勝てる可能性は
SL:勝てるポテンシャルはある。チャンスはみんなにあるラリーだ。いつも、たくさんのドラマが起こる。速さだけの問題ではなく、クレバーに戦うことと、運次第でもある。自分はベストを尽くすし、コンペティティブに戦えるといいね。上位ドライバーと戦うのは簡単ではないけど、全力を尽くすよ。



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