WRCドライバーたちは、トルコをWRCに存続させるように呼びかけているが、タフすぎるコンディションについては一考の余地があると考えているようだ。
今季のWRC第5戦として9月18〜20日に開催されたWRCトルコでは、最終日の午前中に上位を走行していたティエリー・ヌービル、セバスチャン・オジエ、セバスチャン・ローブが揃ってトラブルに見舞われた末に、トヨタのエルフィン・エバンスが優勝を飾った。
トルコがWRCプロモーターと結んだ3年間の契約は更新されるものと見られており、全12戦で構成されると見られている2021年カレンダーの残り枠を争う戦いに加わることは間違いない。
「トルコはカレンダーに独特な一戦を加えることになるし、チャレンジでもある」とエバンスは語る。
「いい思いをさせてもらえない時もあるが、これがWRC。ギリシャやサファリなどのラフなイベントは歴史的に見てもほかよりもハードになるものだ」
首位走行中にパンクに見舞われたヌービルはトルコを支持はするものの、自身の勝利を妨げたタフステージ、チェテベリを含めることについては保留した。
「このラリー自体はいいイベントだし楽しめる。ステージの性格も好きだ。また参戦したいと思うラリーだが、ラフ度とコンディションについては見直さなくてはならない」とヌービル。
「どのステージも走行に耐えうると思う。チェティベリ以外はね。除外するべきだと思うセクションがある。最初の10kmと最後の10kmか15kmくらいは楽に行けることもある。中盤セクションは外すべきだ。今のマシンにとってはラフすぎる。特に今年のようにシーズンが短い時にはね。運か不運かで勝負が決まってしまう部分が大きすぎると思う」
オジエはこのチェティベリのステージに関して「賭けがすぎる」と語っている。一方、トヨタのチーム代表、トミ・マキネンはムースタイヤの復活も提案している。
「ここに参戦するのはOKだが、パンクを防ぐムースタイヤの導入をお勧めするよ。そうすれば、みんながイコールになる」とマキネン。
「そうすれば、パンクばかり気にしなくてよくなるからね」
(Graham Lister)