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WRCイタリア:選手権首位の座を固めるべく最高の結果を目指すトヨタ

©TOYOTA

TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamは、10月8日(木)から11日(日)にかけてイタリアのサルディニア島で開催される、FIA世界ラリー選手権(WRC)第6戦「ラリー・イタリア サルディニア」に、セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネンのヤリスWRCで参戦。マニュファクチャラー選手権、ドライバー/コ・ドライバー選手権における首位の座を守り、ライバルとの差を拡げるべく、チーム一丸となって臨む。

以下プレスリリース


近年、サルディニアは6月に開催されており、今シーズンも当初は6月上旬に予定されていました。しかし、新型コロナウイルスの影響で延期となり、2012大会以来となる、10月の開催となりました。サービスパークは例年と変わらず、島北部のアルゲーロに置かれ、島北部に展開するグラベル(未舗装路)ステージが戦いの舞台となります。サルディニアの道は全体に幅が狭く、路面の多くは砂状のグラベルに覆われています。そのため、出走順の早い選手は表層の滑りやすい砂を「掃除」しながらの走行となり、ドライコンディションでは不利な条件での戦いとなります。多くのクルマが走ると砂が掃(は)け、硬い路面や石が露出します。また、同じステージを2回目に走行する際は、深い轍(わだち)が刻まれている区間もあります。サルディニアのステージは中高速のコーナーが多く、平均速度は比較的低いものの、道のすぐ脇には木々や岩が迫るため、正確なラインどりが求められます。

ラリーは8日木曜日の午後にシェイクダウンが行われ、金曜日の朝から競技がスタート。サービスパークの東側エリアで、2本のステージ(テンピオ・パウザニア/エールラ-トゥ-ラ)を、サービスを挟むことなく各2回走行。その後、アルゲーロでの40分のサービスを経て、さらに2本のステージ(セーディニ-カステルサルド/テルグ-オージロ)を走ります。2日目の土曜日はもっとも長い1日となり、サービスパークの東側エリアで2本のステージ(モンテ・レルノ/コイルナ-ロエーレ)を、間にサービスを挟むことなく各2回走行。アルゲーロでのサービスを経て、前日と同じ2本のステージ(セーディニ-カステルサルド/テルグ-オージロ)を走ります。競技最終日の日曜日は、アルゲーロの北側で2本のステージ(カーラ・フルミニ/サッサリ-アルジェンティエラ)を各2回走行。最終のSS16「サッサリ-アルジェンティエラ 2」は、トップ5タイムを記録した選手に対し、ボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に指定されています。3日間で16本のSSを走行し、その合計距離は238.84km。競技区間は、昨年の大会よりも約72km短くなっています。

チームは、前戦のラリー・トルコでエバンスが優勝し、ロバンペラが総合4位に入ったことで、マニュファクチャラー選手権首位の座を守り、2位のチームに対するリードを9ポイントに拡げました。また、エバンスは第2戦ラリー・スウェーデン以来となる今季2勝目により、オジエに替わりドライバー選手権首位に復帰。2位オジエに18ポイント差、ライバルと同点で4位につけるロバンペラに、27ポイント差をつけています。なお、今大会にはTOYOTA GAZOO Racing WRCチャレンジプログラムの勝田貴元も出場。サルディニアのステージに、初めてヤリスWRCで挑みます。

トミ・マキネン(チーム代表)
我々は両選手権ともに有利な位置につけていますが、まだ何も決まってはいないので、自分達のラリーに集中し、できるだけ多くのポイントを獲得できるように頑張らなければなりません。サルディニアの金曜日のステージは、エルフィンが1番手、セブが2番手とベストな出走順ではなく、今回はその出走順のまま1日を戦うことになります。しかし、今年は開催時期が10月に移ったことで雨が降る可能性もあり、それが自分達にとっては助けとなるかもしれません。いずれにせよ、サルディニアで直面するであろうコンディションには自信がありますし、過去このラリーで示してきたポテンシャルを最大限に発揮する準備はできています。

セバスチャン・オジエ
サルディニアは好きなラリーですが、例年と異なる時期の開催なので、これまでとは違うチャレンジになるかもしれません。そのため、先週のテストは重要な準備になりました。この時期は通常よりも天候が不安定で、サルディニアのような島では天気が急変することがあります。実際、テストでも激しい雨が降り、ステージのコンディションはほんの数分で大きく変わってしまいました。タイトル争いは依然続いていますので、サルディニアではベストを尽くし、最大ポイントの獲得を狙います。

エルフィン・エバンス
前戦トルコで我々が獲得したような、最高の結果は、次のラリーへの勢いを強める効果があります。選手権首位は、もちろん有利な状況ではありますが、そのためにサルディニアでは路面の掃除役を担うことになります。仕方がないことですが、もし路面がドライならば、我々にとって簡単なラリーにはならないでしょう。今年は10月の開催ということで、天候がいつもと少し異なる可能性があり、タイヤの負担はやや少なくなるかもしれませんが、それでも難しい選択を迫られることになると思います。2本のループステージを、途中サービスに戻ることなく走り切る日もあるので、全体を考えたタイヤ選択が必要ですし、大きなチャレンジになるでしょう。

カッレ・ロバンペラ
サルディニアに向けての事前テストでは、走り始めからクルマのフィーリングが良く、少しセッティングを調整した後はさらに良くなったので、自信を持ってラリーに臨むことができます。サルディニアでは通常1回目のループステージは路面が非常に滑りやすいため、十分なグリップを得ることが重要です。一部の路面は非常に荒れており、2回目のループステージでは深い轍が刻まれるかもしれないので、それに対応できるようなセットアップが必要です。また、降雨の可能性もあり、局地的な雨でステージの一部だけがウェットコンディションになるかもしれないので、雨が降るのか降らないのか、どのタイヤが適しているのかなど、ウェザークルーからの情報が非常に重要になるでしょう。雨が降ると路面が非常に滑りやすくなるようなので、彼らの情報が鍵を握ります。

■2019年のラリー・イタリア サルディニア
2019年のラリー・イタリア サルディニアは6月の中旬に開催され、全体的にドライコンディションの路面での戦いになりました。ヤリスWRCのオィット・タナックは、土曜日のステージ全てでベストタイムを記録し総合1位に浮上。最終日も首位を快走していましたが、最後のステージでメカニカルトラブルが発生し大幅にタイムロス。総合5位でラリーを終えました。また、クリス・ミークはタイヤ交換による約2分の遅れが響き、総合8位でフィニッシュ。ヤリ-マティ・ラトバラは、一時首位につけていましたが金曜日にデイリタイア。土曜日に再出走し、総合19位で完走しました。



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