WRC第6戦ラリーアルゼンチンのデイ2は5月28日(土)に合計8本のSSが行なわれた。4本のステージをループし、その合計距離は159.66km。1本目のSS8と、その再走ステージとなるSS12は後半の14kmが完全なターマックステージとなる。そして、SS8/12の走行後にフレッシュタイヤに交換することが急遽許可されたことで、多くの選手はブロックが摩耗してスリックタイヤのようになったタイヤを4輪もしくは2輪に装着してオープニングのSS8に臨んだ。
ドライとなったSS8ではトップのヤリ‐マティ・ラトバラ(フォード・フィエスタRS WRC)を追っていた2位ペター・ソルベルグ(シトロエンDS3 WRC)がスピン、ベストタイムを刻んだセバスチャン・オジエ(シトロエンDS3 WRC)が3位から2位に順位を上げた。
リエゾン途中のアルタ・グラシアの町中で自らの手によってタイヤ交換を行った選手達はリエゾンをさらに南下。川渡りなど伝統的なグラベルステージがスタートすると、5位セバスチャン・ローブ(シトロエンDS3 WRC)がSS9から11にかけて3連続ベストタイムをマーク。トップとの差は縮まったが5位のポジションは変わらない。
続くSS12と13ではオジエが連続ベスト。SS13後半、ラトバラのマシンに足まわりのトラブルが発生し、ラトバラはオジエから21秒8差の7番手タイムで何とかフィニッシュ。オジエに逆転を許し2位に転落した。
ラトバラは自らサスを修理しSS14のスタートに遅れて到着。だがトラブルは完全には修復されていなかったため、さらにダメージが大きくなることを懸念してデイリタイアを決めた。ラトバラは8位のポジションからデイ3で最出走する。
期せずしてトップに立ったオジエを追うのは、2位に浮上したソルベルグだ。しかし、SS15の途中でパワーステアリングにトラブルが発生。ソルベルグは首位オジエから1分16秒1遅れの4位に沈んだ。
ソルベルグが消えたことでヒルボネンは2位にポジションアップ。しかし1位オジエからは43秒7と大きく遅れている。そして、ヒルボネンの4秒後方にはいつの間にか3位ローブが。「あまり多くのことを考えずとにかく攻め続けた。1位のオジエは難しいだろうが、2位ミッコは捕まえられるだろう」と、デイ3での2位浮上に自信を示した。