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【追記】WRCモンツァ:競技2日目を終えてソルドがトップ。再出走の勝田はSS6で二番時計

©HYUNDAI

12月4日(金)、WRC最終戦モンツァは競技2日目を終えて、ヒュンダイのダニ・ソルドが首位に立っている。2番手には1.0秒差でMスポーツ・フォードのエサペッカ・ラッピ。3番手にトヨタのセバスチャン・オジエというトップ3だ。オジエの背後5.1秒差の4番手にはエルフィン・エバンス、僅差の5番手にヒュンダイのオィット・タナックが続く。

この日は、SS2〜SS6の5SS、SS距離69.61kmで争われる。天候は雨。路面はウエットで、スタート時点の気温は1度という非常に厳しいコンディションとなった。インフィールドのグラベルセクションは轍に水がたまり、各ドライバーともグリップのある部分を探りながらのドライビングを強いられることとなった。さらにグラベルセクションを走った後のマシンが撒く泥でサーキットセクションでもグリップは一定とは言えない。旧コースのバンクも一部がSSとして使われている。

朝7時58分、オープニングのSS2はまだ薄暗く、先頭走者のエバンスはランプポッドをつけてのスタート。ここを制したのはソルドだった。SS2番手のラッピに4.6秒差をつけて、一気に首位に立ってみせた。チャンピオンを争う4人のなかで大きく出遅れてしまったのはヒュンダイのティエリー・ヌービル。フェンスにぶつかり、このSSを32.8秒遅れの18番手タイムでフィニッシュしている。SS2の再走ステージとなるSS3では、スノータイヤを装着していたラッピが一番時計をたたき出し、総合首位に躍り出た。窓が曇ってしまうトラブルに見舞われタイムロスを喫したオジエはSS8番手がやっと。

M-SPORT


さらに、このSS3ではシュコダ・ファビアを駆るアンドレアス・ミケルセンが驚異的なタイムをマーク。ラッピ、ソルドに次ぐ総合3番手に名を連ねた。これで総合4番手にはオジエ、その0.2秒差で5番手タナック、タナックの1.1秒差で6番手エバンスと続く。このステージではMスポーツ・フォードのガス・グリーンスミスがリタイアを喫している。

サービスを挟んだSS4は上位陣全車がスノータイヤを装着。タナックとスニネンは1本だけウエットタイヤを予備に搭載してステージに挑む。このSS4はエルフィン・エバンスがベストタイムをマーク、SS2番手にオジエが続いた。ここではヌービルがシケインを通過する際に右フロントをヒット、しばらく走行を続けたものの、マシンは途中でエンジンルームから煙を上げ、万事休す。ヌービル車の排除のためにクレーンが投入され、SSはストップ。すでにコースインしていたロバンペラ、スニネン、ラッピ、ソルドにはノーショナルタイムが与えられることとなった。ところがスニネンはこれまでのエンジントラブルが悪化、SS4を終えた段階で戦線を離脱することとなった。SS4の再走となるSS5は、オジエ、ロバンペラ、エバンスそして勝田貴元と、トヨタ勢がSSトップ4を占める活躍。一方、総合首位のラッピはSS7番手、総合2番手のソルドはSS6番手とタイムが伸びず、大きくオジエに差を詰められる状況となった。

TOYOTA


雨のナイトステージとなったこの日最後のSS6、ここで一番時計を獲ったのはソルド。翌日のステージのためスノータイヤを温存したラッピをかわし、1.0秒のリードを築いて総合トップに立つことに成功した。ヌービルが脱落してしまった今、ヒュンダイのマニュファクチャラーズチャンピオン獲得のためにも、ソルドの上位フィニッシュは命題だ。各ドライバーがアクアプレーニングに悩まされるなか、ソルドの0.2秒差でSS2番手に入ったのは勝田。本人にとってはこれまでのWRCキャリアでSS最上位フィニッシュとなる。これで総合順位は首位ソルド、2番手にラッピ、3番手にオジエ、4番手エバンス、5番手タナックに。オジエとエバンスの差は5.1秒、エバンスとタナックの差は0.6秒となっており、明日以降も接戦は避けられない状況だ。

なお、この日の走行終了後、SS6のロードブックに記載されたシケインをカットしたという理由で、首位ソルドと2番手ラッピに10秒のペナルティが科されることに。これでトップ3はそれぞれが1秒差で並ぶ激戦となった。

Red Bull


5日(土)の競技3日目は、山岳路を舞台にSS7〜SS13の計7SSが行われる。3SSを2回走行し、最後にモンツァ内のコースを走る構成で、SS走行距離は126.95kmと、ラリーの山場となる1日であることは間違いない。SS7のスタート時刻は日本時間5日の15時52分。

WRCモンツァ SS6後暫定結果 ※12月5日追記
1. D.ソルド(ヒュンダイi20クーペWRC) 53:39.3
2. E.ラッピ(フォード・フィエスタWRC) +1.0
3. S.オジエ(トヨタ・ヤリスWRC) +2.0
4. E.エバンス(トヨタ・ヤリスWRC) +7.1
5. O.タナック(ヒュンダイi20クーペWRC) +7.7
6. K.ロバンペラ(トヨタ・ヤリスWRC) +14.8
7. A.ミケルセン(シュコダ・ファビア・ラリー2 EVO) +54.2
8. O-C.ベイビー(ヒュンダイi20クーペWRC) +1:04.3
9. E.リンドホルム(シュコダ・ファビア・ラリー2 EVO) +1:46.7
10. O.ソルベルグ(シュコダ・ファビア・ラリー2 EVO) +1:47.9
46. 勝田貴元(トヨタ・ヤリスWRC) +10:42.8



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