スバルUSAは、YouTubeの公式チャンネルでジムカーナマシンのエアロダイナミクスについて解説する動画「Gymkhana Aerodynamics – Building an STI to Fly」を公開した。
ジムカーナシリーズの最新作「Gymkhana 2020: Travis Pastrana Takeover; Ultimate Hometown Shred in an 862hp Subaru STI」用に製作されたスバルWRX STIは、高速走行や大ジャンプに対応するため、最大限のダウンフォースが求められることから、エアロダイナミクスの開発には非常に高いレベルが要求される。動画内で解説するのは、2020年にスバル・モータースポーツUSAに加入した元ヒュンダイWRCチームのチーフデザイナー、ベルトラン・バラと、プロドライブでスバル・ワールドラリーチームの活動にも従事していたチーフデザイナーのジョナサン・ケアリー。
映像内では40%モデルを使用したムービングベルト風洞での試験の様子や詳細な流体解析、可変リヤウイングの効果などについて言及されている。
空力パーツを担当したバラは、「このマシンへリクエストは『非常にダイナミック(very dinamic)である』ということだった。マシンの外観をよりクレイジーに見せるとともに、ダウンフォースを増加させるために、様々な空力パーツを追加した」と語る。
ケアリーは、「実車の40%サイズの精巧なマシンを作成した。サスペンションもステアリングも動く、すべてを再現したものだ。ムービングベルト風洞にかけて実走行時を再現し、あらゆる角度でスライディングさせたり、アクセル時とブレーキング時を検証した。最終的にはマシンを空中に持ち上げ、フライング時のホイールの動きまで確認した」と、開発を振り返った。
規定にしばられることなく、ダウンフォースの発生とダイナミックなルックスに重点を置いたエアロダイナミクスの全貌が明かされている。