2021年からWRCの公式タイヤサプライヤーとなるピレリは、WRCマニュファクチャラーチームによる新タイヤの初めてのテストを終えて「ポジティブな反応を得た」と伝えている。
イタリア拠点のピレリは2021年、WRCの単独タイヤサプライヤーに復帰。2021年1月に予定されているシーズン開幕戦ラリーモンテカルロに向けて、ヒュンダイ、トヨタとのテストを開始した。Mスポーツ・フォードはこのテストへの参加は選ばず、2021年のドライバーズラインナップが固まってからテストを行うために、テストで認められる使用タイヤ本数をセーブした。
ピレリのF1およびカーレーシング部門のボス、マリオ・イゾラは「最初のテストはポジティブな内容だった」と自信を見せる。
「パンクはほぼなく、耐久性に優れた製品を供給したと思えるのは明らか。我々は、強いタイヤを供給したい」
「ラリーモンテカルロがWRC復帰の最初のラリーとしてラクなラリーではないことは事実。タイヤにとって厄介なイベントになり得ることは、誰もが知るところだ。パンデミックの最中でタイヤを開発してきたことも、人生の中で大変な日々であったことも事実だ。しかし、こうしてここまでやってきたし、チームとの作業も始まっている」
「F1同様、各マニュファクチャラーには、専属のピレリのエンジニアがつくほか、我々にはチーフエンジニアがおり、トレンツィオ(テストーニ、ラリー活動マネージャー)がプログラムの責任者を務める」
ピレリがWRカーにタイヤを供給するのは、2010年以来。この10年の間の穴を埋めるために、ピレリにも努力しなければならないことがあったこともイゾラは認めた。
「そのとおりだ」とイゾラ。
「最新のWRカーに関しての経験はないが、今年はアンドレアス・ミケルセンのドライブによるシトロエンC3 WRCでテストをたくさん行った。さらに、自分たちのラリー活動の歴史の中から活用できる経験もたくさんある」