ペター・ソルベルグは、現在問題となっているグラベルラリーでの出走順調整について「こんなものはバトルじゃない」と心境を語った。
現在、WRCではラリー初日はチャンピオンシップの首位、2日目からはラリーリーダーが先頭を走るというルールになっており、上位を争うドライバーたちはこのルールを改正したいと思っている。結果として速いドライバーが砂利掻き役になることは避けられず、5〜6番目の走者のために道を掃き清めているようなものだからだ。
ソルベルグは、そういうルールの副作用として、先日のヨルダンのような出走順調整合戦が発生してしまうと言っている。
「こんなものはバトルじゃないし、こんなことのためにラリーをやっているわけじゃあない。最初から最後まで全開で攻めるべきだ。なんでスローダウンのことなんか考えなきゃならないんだ? これは競技なんだ。力の限り速く走ることがオレたちの仕事じゃあないのか」とソルベルグ。
「そんならいっそ出走順なんかクジ引きにでもすればいい。上位15台でやれば公平だろう? もちろん先頭走者になってしまうかもしれないが、そいつは時の運ってヤツだ。みんなもそう思っているさ。この方法で、毎晩次の日の出走順を決めるんだ。誰からも不平は出ないと思うよ。いま検討されている上位15台のリバースオーダーでやるよりも、よっぽど“スポーツ”になると思うけどね」
5月6〜8日にイタリア・サルディニア島で開催される第5戦の前には何らかのルール変更があるものと思われていたが、シトロエン・フォードの両チームが合意に至るかどうかは不透明な状況だ。