ダカールラリーの2021年大会は、1月6日、ワジ・アド・ダワシール〜リヤド間に設定された第4ステージ、337kmの走行が行われた。
サウジアラビアの首都リヤドに入った今回のダカール。ここまで砂丘や高速セクションがミックスされたサウジアラビアのステージを1500km走破してきたことになる。
この日も、トヨタ・ガズーレーシングのナッサー・アル‐アティヤ(トヨタ・ハイラックス)が ベストタイムをマーク。これで3日連続でトップタイムを並べたアル‐アティヤは、総合順位でも首位のステファン・ペテランセル(MINI JCWバギー)との差を4分以下までに詰めてきた。
「大会の序盤で大差をつけるのは難しかったが、自分としては満足だよ」とアル‐アティヤ。
一方、ダカール制覇13回を誇るイベントリーダーのペテランセルは、この日のステージではアル‐アティヤに11秒遅れでのフィニッシュとなった。
「一日中、全力に近い走るのは今日はリスキーだと感じた」とペテランセルは語っている。
また調子を上げてきたセバスチャン・ローブ(プロドライブ・ハンター)は、この日もクリーンな走りを見せて、総合4番手に浮上。3番手のカルロス・サインツとの差も12分にまで迫ってきた。
「このステージを通してずっとハードにプッシュしたが、マシンには何の問題もなかった」とローブは振り返った。
日本勢では、ランドクルーザー200を駆る三浦昂とロナルド・バソが山間地を縫って走る区間が多く平均速度が上がったステージを、リスクを避けながら走り切った。リエゾンも含めて856kmの長丁場を凌ぎ切って市販車部門での1‐2をキープしたほか、総合順位では三浦が44番手、バソが45番手と続いている。
「昨日と打って変わってハイスピードで、色々な路面を気持ちよく走ってきた。砂丘もあったが難しくはなかった。順調だったが、リエゾンが長かったので少々疲れた」と三浦。
一方、前日に転倒を喫し、夜を徹して日野レンジャーの修復に挑んだ日野チームスガワラの菅原照仁/染宮弘和/望月裕司組(日野レンジャー)は、朝までに修復を終えて競技を続行。前日の到着が遅くなったため後方からのスタートとなったが、順調な走行を続けて先行車をパスし、この日の部門トップタイムから28分近く遅れのステージ15番手タイムでフィニッシュした。トラック部門の総合17番手、排気量10リットル未満クラスでは、2番手に9時間半以上の大差をつけての首位を維持している。
菅原は「今日の朝はFIAの技術委員にトラックを見てもらい、修復内容の確認を得てスタートした。ステージを走ってみても不具合はなく、これまでどおりに走れたので安心した。今日は点検と昨晩できなかった細かいところを直してもらう」と安堵のコメントを残した。
明日7日のステージ5はリヤド〜アル・カイシュマ間の456kmが設定されている。
ダカールラリー2021 暫定結果(ステージ4終了時点)
1 S.ペテランセル(MINI JCWバギー) 13:16:12
2 N.アル‐アティヤ(トヨタ・ハイラックス) +03:58
3 C.サインツ(MINI JCWバギー) +35:19
4 S.ローブ(プロドライブ・ハンター) +47:44
5 J.ライゴンスキー(トヨタ・ハイラックス・オーバードライブ) +48:16