WRCチャンピオンとして、またヒュンダイのドライバーとして初めて参戦した2020年のラリーモンテカルロは、高速クラッシュという衝撃的な幕切れとなってしまったオィット・タナック。SS4というラリーの序盤でのこのアクシデントでは、激しいアクシデントだったにもにもかかわらずクルーに怪我はなかった。この時、タナックは総合順位では4番手につけていた。
「あれから1年経ったが、あのアクシデントに影響を受けたことは一度もなかった」とタナック。
「次のスウェーデンはすべて順調だったから、ストレスにもならなかった。たぶん、あのステージのあの区間では、もうヒーローになってやろうなんて思ったりすることはないだろうけどね」
2021年のWRCは、公式タイヤサプライヤーがピレリとなるが、モンテに向けてのプリペアに関してタナックは「クリスマス前にテストをした後、イベントの直前にもピレリのタイヤをテストした。どのレンジでどんな挙動になるのかを理解するには、もう少し走り込みが必要だ。正しいタイヤ選択をすることは、例年以上に興味深いことになるだろうね」
モンテカルロラリーのスタートを控えるタナックのもとには、母国エストニアのWRC開催に関して2021年から2年間の契約が確定したことで、WRCラリーエストニアが少なくとも3回は開催されることが決まったという朗報が届いている。
(Graham Lister)