今年のダカールラリーに初挑戦したクリス・ミークが、1月28〜30日に開催された中東ラリー選手権のカタールラリーに出場した。マシンはラトビアを拠点とするワークショップ、スポーツ・レーシング・テクノロジー(SRT)がプリペアした旧スペックのシュコダ・ファビアR5。コ・ドライバーはセブ・マーシャル。
カタールラリーのスタート前、英国から飛行機で到着したドーハで7日間の自主隔離に入ったマーシャルは「まったく未知のラリーで、中東のラリーに参戦するのは自分にとっても新しい経験。でも、コ・ドライビングのテクニックとしては、それほど心配はしていない。7日間の自主隔離中、ラリーへのモチベーションが高まっているように感じる」と語っていた。
ミークとマーシャルは昨年2月にベルギーのバストーネで開催されたレジェンドラリーにフォード・エスコートRS1800で参戦し優勝を飾っているほか、昨年8月にイタリアで行われたピレリとシュコダの合同開発セッションにも一緒に参加し、ファビア・ラリー2のテストも行っている。
「あのテストはターマックだったので、今回のカタールとはまったく環境は違うけれど、シュコダのマシンにはとても感銘を受けたよ」とマーシャル。ミークとの参戦チャンスが得られたことに関しては「もちろん、参戦できることはうれしいし、一緒にそれができる機会が得られたことを喜んでいる。でも、何戦もの参戦プランを目指すのは、現実的ではないかな」
一方のミークはカタールラリー参戦に向けて「SRTのシュコダでカタールの砂漠を走れるのはとてもうれしいね」と語っていた。
「とてもドライブが楽しそうだし、オープンで高速の路面を走るのは新しいチャレンジ。もちろん、レッキでいいノートを作って道を理解し、ステージの視界やいいラインを見つけることが必要になる。カタールの強豪に挑むのはビッグチャレンジだが、ベストを尽くすよ」とコメント。
このラリーは、計11SS・約209kmが設定されたが、ミークは初日の最終ステージでバンプに引っかけてバンパーを失い、最終的にウォーターパイプが外れてしまい、リエゾンでストップ。翌日の再スタートを目指したが、テクニカルトラブルによりそのままラリーリタイアとなった。
「カタールは楽しかった。ここのラリーはまったく違う。それに対応するのは楽しかったよ。今回はうまくいかなかったが、また出てみたいね」とミーク。
ラリーは、ナッサー・アル‐アティヤ(フォルクスワーゲン・ポロGTI R5)が総合優勝を飾っている。
(Graham Lister)