ERC第3戦サーキット・オブ・アイルランド(北アイルランド、ターマック)は4月4日、レグ2に設定された10SS・128.18kmのの走行が行われた。
ウェット&マディの初日から一転、この日は路面は乾き始めたがそれでもスリッパリーなコンディションは残るというトリッキーな状況。初日から首位に立っていたプジョー・ラリーアカデミーのクレイグ・ブリーン(プジョー208T16)が、母国戦での優勝を飾った。ブリーンはこれで、タイトル争いでもついに首位に躍り出た。
北アイルランド出身、25歳のブリーンは、全行程の4分の3はターボプレッシャーのポップオフシステムのトラブルに苦しむという逆境の中でも、子どもの頃からの悲願に向けて完全集中。いつパワーがロスするか分からないという状況の中、順調な時には全開モードときっちり事態をコントロールした。一方で初日に1秒差の2位でブリーンを追っていたロバート・バラブル(フォード・フィエスタR5)もブリーンと首位と攻防したが、残り3SSというところでクラッシュアウトとなった。
「ずっとのこの瞬間を待っていた。サーキット・オブ・アイルランドで勝つことは、この世の何よりも僕にとっては大きな意味を持つ」とブリーン」
「僕のヒーロー、フランク・ミーガーの名前が刻まれるトロフィーに僕の名前が入ることは、本当に特別なこと。最後のステージではオーバーシュートしたし、2回もストールした。頭の中がめちゃくちゃになるかと思ったけど、スコット(マーティン、コ・ドライバー)が落ち着かせてくれた。やり尽くしたよ」
2位には、6.4秒差でカエタン・カエタノビッチ(フォード・フィエスタR5)が続いた。3位と4位は、同じカラーリングのフォード・フィエスタRRCを駆るジョシュ・モファットとサム・モファットがポディウム争いを展開。41.8秒差をつけたジョシュが兄弟バトルを制した。
ERC2勢は初日トップのハンガリーのクリスチャン・ハイデッグ(三菱ランサーエボリューションIX)が、終盤ブレーキをロスしながらも総合13位で部門優勝。一方、ERC3とERCジュニアは、エミル・ベルクビストとマリヤン・グリエベル(オペル・アダムR2)のADACオペル・ラリージュニアチーム勢が1-2フィニッシュ。両者は総合でも9位、10位に入る健闘を見せた。