ヒュンダイ・モータースポーツが、世界各国のカスタマーによるラリー参戦の奮闘を伝えている。
2月20日に米国のミズーリ州で開催されたアメリカン・ラリー・アソシエーション(ARA)開幕戦スノードリフトラリー(スノー)では、エンダ・マコーマックがヒュンダイi20 R5で参戦し、クラス優勝を飾った。米国でi20 R5がラリーに参戦するのは、これが初めて。アイルランドを拠点とするPCRSがプリペアしたi20 R5でスノーとアイスの路面で強さを発揮したマコーマックは、全12SS中、9本でクラストップタイムをたたき出した。総合でも6位に食い込んだマコーマックは、今季はARAフル参戦を予定している。
ノルウェーでは、クリストファーソン・モータースポーツから参戦したオーレ・クリスチャン・ベイビーがi20 R5でラリーフィンスコグに参戦した。開幕ステージでトップタイムをマークするなど好ペースを披露したベイビーだったが、SS2では雪壁にスタックし、抜け出すまで15分以上をロス。このステージをフィニッシュしたものの、制限時間内に次のタイムコントロールへ到着できなかったことから、ラリーリタイアとなった。
アルゼンチンでも国内ラリー選手権が開幕。2月11〜13日に開催されたラリー・デ・クルス・デル・エヘに、マルティン・スクンチオが、チリを拠点とするポイント・コーラ・レーシングからi20 R5で参戦。開幕ステージでセカンドベストタイムをマークしたが、続くステージでコースオフ。チームは翌日の走行に向けて2台目のシャシーでプリペアを余儀なくされたが、この奮闘に応えたスクンチオは2日目最初のステージでステージウインを獲得。しかし、続くステージでパンクを喫し、優勝争いから脱落した。
ヒュンダイ・モータースポーツのカスタマーレーシング・オペレーションリーダーのアンドリュー・ジョーンズは「i20 R5が初めての実戦を迎えてから5年近くが経つが、我々のカスタマーは新しい国、新しい選手権でもこのマシンを使い続けてくれている」とコメント。
「このプロジェクトの重要な意義は、ヒュンダイ・モータースポーツのラリー活動を世界中の国々でファンに披露すること。それを実現すると同時に素晴らしいリザルトも収められているのは、素晴らしいことだ。また、このマシンがスノー&アイスの路面でも好タイムをマークしていることが分かった点も、とても喜ばしい。非常に独特の路面なので、我々のカスタマーがウインターイベントでもペースを披露してシャシーの対応力を見せてくれた。この後も、シーズンの開幕を迎えるi20 R5のクルーがいるので、素晴らしいパフォーマンスやリザルトの報告が届くと確信している」