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WRCアークティック:ロバンペラ「ポディウムに上がりたい。できれば頂点に」プレ会見まとめ

©TOYOTA

WRCアークティック・ラリーフィンランドで2月25日に行われたプレイベントカンファレンスの内容(抜粋)。昨年、ベースとなるイベントで優勝を飾り、今大会の優勝候補とも目されているカッレ・ロバンペラ。ポディウム争いができる速さを示すことは必須としたうえで、さらに母国優勝も狙っていることを隠さなかった。

●WRCプレイベントカンファレンス出席者
ティエリー・ヌービル=TN(ヒュンダイ・シェル・モビスWRT)
カッレ・ロバンペラ=KR(トヨタ・ガズー・レーシングWRT)
ガス・グリーンスミス=GG(Mスポーツ・フォードWRT)
オリバー・ソルベルグ=OS(ヒュンダイ2Cコンペティション)

Q:ティエリー、本格的なウインターコンディションだが、アークティック・ラリーフィンランドのスタートにどれだけ興奮しているか
TN:ステージのコンディションを見て、本当にワクワクしたよ。自分的にはとてもいいし、同時にチャレンジングだ。何年も、本格的なウインターラリーを待ちわびていたし、このようなしっかりしたウインターコンディションに文句を言う人はいないからね。始まるのが本当に楽しみ。僕らはいつもどおり、月曜日からここに来ているので、今週はかなり長く感じている。レッキは1日後に始まったが、あまり時間はかからなかったので、部屋で待っている時間が長かった。でも、もう待っているのはおしまい。いよいよステージにアタックできる。

HYUNDAI

Q:ラリーモンテカルロでは、新しいコ・ドライバーと迎えた難しいコンディションのなかで、素晴らしいリザルトを収めた。どちらにも対応しなくてはならなかったが、うまくやりこなせたようだ。イベントの間、マルティン(ウィダグ)とはなにか練習を行ったりしたのか
TN:まず、モンテカルロは素晴らしいリザルトと言うことはできないし、総合リザルトとしては満足できるものではないから、そんなことを言ったらボスに殺されるよ。でも、マシンの中では、ラリー前に一度も一緒に走ったことがなく、マルティンと自分としては、3位が精いっぱいだった。特にモンテカルロのようなチャレンジングなイベントだったから、ここも難しかった。でも、シーズンの開幕戦でまずまずのポイントを獲得できたし、今回の走行順も最悪ではない。たぶん、ベストでもないかもしれないが、その真ん中あたりじゃないかな。だから、それを最大限に活かして、周りのライバルたちに対してアドバンテージを握れるように挑んでいく。彼らと張り合うことができれば、週末の終わりには満足できるリザルトが収められると思う。

Q:ボスのアンドレア・アダモがモンテでのチームのパフォーマンスには満足していないと言ったことに触れたが、今回のラリーに向けてプレッシャーはかけられているか
TN:自分たちよりもプレッシャーがかかっている人がもっとたくさんいると思うよ。彼が言ったことは総合的な結果としてヒュンダイはよくなかったということだと思うし、それは明らかに正しい。自分たちはなんとかポディウムには上がったが、まだシーズンの始めだし、ラリーシーズンは昨年よりも長くなるかもしれない。そう願いたいよ。もっとエキサイティングで、ちゃんとしたラリーができることをね。そして、自分たちらしい戦い方ができるような。そんなラリーはたくさんあるはずだ。

Q:カッレ、2020年のアークティック・ラップランドラリーで勝っており、調子もいい君を優勝候補に挙げる人がたくさんいる。そうした期待をプレッシャーに感じているか。自分の経験は、ライバルに対してアドバンテージになると感じているか
KR:そうだね、周りが騒いでいてプレッシャーをかけているのはよく分かるけど、あまり気にしていない。もちろん、ワクワクはしているよ。フィンランドのイベントだし、たくさんのフィンランド人がいいリザルトを待っているからね。でも、自分ができる仕事をするだけだと思うし、それ以外のことができるとも思っていない。

Q:アークティックラリーに参戦したことがない人や、メディアでも来たことがない人がたくさんいるが、そういった人たちにどのようなステージだと説明するか
KR:とても素晴らしいイベントだと思うし、本格的なウインターコンディションだ。ステージは常に超高速という感じ。今年はかなりテクニカルなステージも使うので、常に全開というわけでもない。全体としてはかなりトリッキーなイベントで、とてもいいよ。

Q:かなりいいコンディションでテストができたそうだが、マシンやピレリタイヤからのフィードバックには満足か
KR:スパイクタイヤは、昨年のミシュランのものとはかなり違うと言えるね。ピレリの方がソフトなので、マシンに合わせていかなくてはならないし、ドライビングスタイルも場所によっては変えなくてはならない。テストでそれを学んだが、かなりうまくいったと思うよ。

Q:昨年のスウェーデンでは初めてポディウムに上がり、自分としてはもっと上を狙っていた。今週はどの辺りを狙っているか
KR:少なくともポディウムに上がれる速さを出さなくてはならないと思っている。でも、ポディウムに上がりたいと思っているし、できればトップを狙いたい。可能性はあるはずだと思っている。もちろん、WRCで勝つのは本当に難しいこともよく分かっている。週末をとおしてすべてを完璧にしなくてはならないし、すべてを正しい方向で進めていかなくてはならないからね。でも、今回は勝てる戦いができることを願っているよ。

Q:オリバー、イベントの前からちょっとしたドラマが発生した。いつも組んでいるコ・ドライバー、アーロン・ジョンストンが参加できなくなり、セブ・マーシャルと組むことになった。彼もトップクラスのコ・ドライバーだが
OS:間違いなく大きなドラマだったし、アーロンは本当に不運で残念だった。初めてのワールドラリーカーでの挑戦に参加したかったからだ。でも、セブは代替として完璧だし、これ以上のコ・ドライバーはいない。もちろん、これはこれでエキサイティングだし、彼も同じだと思う。

Q:WRカーでのデビュー戦だが、このステップアップは本当に興奮するだろう。テストでの感触はどうだったか。ラリー2とはどれくらい違うか
OS:夢が実現したようなもの。それに、このようなラリーで、素晴らしいコンディションで、大好きな路面のひとつであるスノーで。だからもちろん、とてもエキサイティングだ。マシンは最高だった。もちろん、自分もマシンに対応しなくてはならないし、テストも行っていかなくてはならない。ラリー2マシンとはかなり違うので、学ぶまでに時間がかかる。でも、一番はエアロダイナミクス。今週は、それを感じるには完璧なラリーだよ。

Q:セブ(マーシャル)が乗ることで、何か違うことはあるか、それともここまでは特に違和感はないか
OS:自分はノートを聞くだけなので、大きな違いはない。彼は、素晴らしい仕事をしてくれている。レッキは最高だったし、お互いを知りながらここまでは順調だよ。

Q:今週はどんなリザルトを期待しているか
OS:(アンドレア)アダモからは「フィニッシュして、楽しんで」と言われてる。もちろん楽しむよ。自分たちは、とにかくベストを尽くして、結果を待つことしかできない。一番の目標は経験を積んで、ラリーをフィニッシュする。結果はついてくるはずだ。

Q:ガス、モンテは浮き沈みがあったが、かなり緊張していたようだ。今回はどのように気持ちを切り替えたか
GG:かなりリラックスしている。テストの前、数日をすごし、クリスチャン(ショーベリ)と氷上でレースをしたのでかなり楽しかった。彼を何回かディッチに追い込んだので、気分がよくなったかな。残念ながら、テストは思うようにできず、マシンにトラブルが発生してしまった。でも、それ以外は、正直、マシンに乗ってすぐに満足できたので、かなり驚いたよ。だから、見通しはポジティブ。でも、自分にとっては新しい路面なので、学ぶことも多いだろうね。

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Q:テストでは、トラブルが起こるまでに何kmくらい走れたのか
GG:たぶん、あの日は9本しか走れていないと思うので、そう多くはない。あまりいろんなことも試せなかったが、少なくとも余裕を感じられるようにはなった。

Q:そのトラブルはこの週末に向けて不安になるものか
GG:そうは思わないよ。

Q:あまり経験の路面だということだが、レッキで見てどう思ったか
GG:ステージはかなり壮大だと思う。これまでラリーをやってきて、ベストクラスのステージだと思うので、楽しみだ。でも、カッレも言ったように、全開でいける部分とテクニカルなセクションがかなりミックスされている。でも、こうしたテクニカルなセクションでも、かなり速度を上げていけるんだ。

Q:雪壁が車高よりもかなり高い部分があるが、レッキの時にそれが柔らかいか、固いか、中くらいか、試してみたか
GG:レッキで試した人はたくさんいると思う。オリバーとも話したけど、みんな雪壁の固さを試していたが、スタックした人も何人かいたようだ。ソフトな部分もあるし、雪壁に当てて走りができるところもあるので、レッキで少し試してみたよ。



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