WRCプロモーターは、最高峰カテゴリーのラリー1がハイブリッドマシンとなる2022年からの参戦について、トヨタ、ヒュンダイ、Mスポーツ・フォードと3年間の参戦確約の合意に達したことを発表した。WRCにとって、シリーズ50周年の節目に、WRCはハイブリッド時代を迎えることになる。ラリー1マシンは、電力モーターと、現行の内燃機関を組み合わせたハイブリッドシステムを動力とする。
この合意には、この合意には、持続可能性、安全性、コスト管理に重点を置いた新技術の開発費を、FIAとマニュファクチャラーが折半して負担することも含まれている。
WRCのトップカテゴリーへのハイブリッド技術の導入は2019年に発表され、マニュファクチャラー、WRCプロモーター、FIAの間で緊密な連携を続け、3月5日に行われたFIAワールドモータースポーツカウンシルで技術規定が承認された。
WRCプロモーターのマネージングディレクター、ヨナ・シーベルは、この三者間の連携は、選手権の将来に向けてのポジティブなステップにつながると評価する。
「WRCのトップカテゴリーに持続可能なハイブリッド技術が導入されたことは、WRCの歴史で最も大きな出来事のひとつであると言っても過言ではない。WRC50周年という記念すべきシーズンに、このように大きな進歩を果たすことができるのは、実にふさわしいことだ」とシーベル。
「FIAやマニュファクチャラーとともに、WRCプロモーターは、より環境に優しいマシンの導入に全面的に取り組んでいる。世界がより持続可能な未来に向かっている中、ハイブリッド・パワートレインは自動車産業にとって不可欠な要素であり、WRCもこの進化に合わせていく必要がある。これこそ、自動車業界が新技術を発信するための絶好のR&Dプラットフォームを提供するという目的を持つラリーの存在意義なのだと思う」
「WRCは、量産車ベースのマシンで行われる最もタフなモータースポーツであり続け、これらのチームのリーダーシップは、将来的に選手権への参戦を検討しているほかのマニュファクチャラーに向けてもポジティブなメッセージとなる」
より安定して長期的な計画を立てやすくするために、FIAはマニュファクチャラーに対して、単年度契約に代えて3年間の選手権登録を導入している。2022年からは、現在の3つのメーカーとFIAがそれぞれ4つのライセンスのうちひとつを所有するという新しいシステムが導入される。