2020年シーズン全日本ラリー選手権権第3戦第3戦「Sammy ツール・ド・九州2021 in 唐津」の最終日が、4月11日(日曜日)に6カ所のスペシャルステージを舞台に開催された。福永修/齊田美早子(シュコダ・ファビアR5)が、柳澤宏至/保井隆弘(シュコダ)に3.0秒差をつけてシーズン初勝利。3.1秒差の3位には奴田原文雄/東駿吾(トヨタGRヤリス)が入っている。
初日、首位の奴田原から1.4秒差でスタートした福永は、オープニングのSS5でベストタイムを獲得すると、奴田原をパス。SS6ではフロント右ホイールにダメージを負うも、SS7では再びベストを獲得してみせる。午後のループではSS9、SS10と連続ベストを並べた柳澤に迫られたものの、3.0秒差で逃げ切り、全日本トップカテゴリーにおける自身2度目の勝利を飾った。
「喜び爆発といかないのは、細かいトラブルやミスが色々とありすぎたのからです。今シーズンは『行ける』という手応えがあるからこそ、全日本チャンピオンになりたいという思いがあります。喜びを爆発させるのはタイトル獲ってからにします」と、福永。
前日の4番手から僅差の2位にまで順位を上げた柳澤は「惜しかったですね。やっとクルマのリズムが分かってきました。今回はセッティングよりも、ドライビングにフォーカスして戦いました。タイムと自分のフィーリングがリンクするようになったのは、大きな収穫です」と、手応えを語っている。
自身のチームでの初ラリー、そしてGRヤリスでのデビュー戦で、柳澤に0.1秒差の3位という結果に終わった奴田原だったが、「最後は仕方ないですね。現状を考えると上出来だと思います。GRヤリスは、かなり伸びしろがあると実感しました。コ・ドライバーの東選手とSSを走るのは初めてでしたが、そつなくこなしてくれました。手応え十分です」と、笑顔を見せている。
4位は勝田範彦/木村裕介(トヨタ)、5位は眞貝知志/安藤裕一(トヨタ)と、TOYOTA GAZOO Racingがダブル入賞。一方、5番手につけていた新井敏弘/田中直哉(スバルWRX STI)は、SS9のスタートから1km地点でエンジントラブルからマシンを止めている。