5月8日にイタリアのシチリア島で開催されたタルガ・フローリオに参戦したクレイグ・ブリーンは、優勝を目前に最終ループでテクニカルトラブルに見舞われ、イタリアラリー選手権部門2位に終わった。
ヒュンダイi20 R5でイタリアラリー選手権部門に参戦したブリーンだが、このイベントに参戦するのは2012年以来のこと。ブリーンは2012年の同ラリーでクラッシュを喫した際、コ・ドライバーのギャレス・ロバーツが命を落とすという経験をしており、今回の参戦はアクシデント以来初めてのこととなる。
「挑んだ……挑んだが、残念ながら、自分のコントロールできない形で目前に迫っていた優勝を逃してしまった」とブリーンは自身のFacebookページに痛恨の思いを吐露した。
「終盤になって、サービス後の最初のステージでテクニカルトラブルが発生し、貴重な3秒をロスしてしまった。最終ステージ前に自分でマシンを直したが、遅れを取り戻せなかった」
「辛い。本当に辛いけど、9年前にたどった運命を、昨日も同じようにたどった」
「スポーティング面では、この週末の参戦を実現させてくれたチームに心から感謝している。それに、この難しいコンディションのなかで、見事な仕事をしてくれたコ・ドライバーのルイス(・ルーカ)にも感謝の気持ちでいっぱいだ」
「個人的には、この1週間の間に何百ものメッセージをいただいた。送ってくれたファンのみなさんにも感謝したい。たぶん、自分がこのラリーで勝つ運命になってくれた方がよかったと思う。そうすれば、みんなと一緒に祝うことができた。人生の中で、最も感情的に過ごした1週間を支えてくれた家族と友人にも感謝したい」
「(ラリーフィニッシュ翌日の)朝、帰宅する前に、ジャッファ(ロバーツの愛称)と祝杯をあげた。記念碑の前に自分のトロフィーを置いたけど、優勝のトロフィーを置く場所を空けておいた。次に来た時には、絶対に勝つよ」
そうコメントを残したブリーンは、このFacebookに、記念碑の前に2位のトロフィーを置きロバーツを偲ぶ模様を収めた動画も公開している。