前戦ポルトガルでは、ツートップのティエリー・ヌービル、オィット・タナックがまさかのポイント圏外フィニッシュに終わったヒュンダイ。チーム代表のアンドレア・アダモは、今週開催されるWRCラリーイタリア・サルディニアでは、ドライバー陣に絶対優勝の指令を出したようだ。
ポルトガルでは、ヌービル、タナック、ダニ・ソルドの3人がいずれも優勝を目指せる位置につけていたが、チーム最上位はソルドの2位で、ヌービルとタナックはパワーステージポイントのみを獲得するに留まった。一方、トヨタは、エルフィン・エバンスが優勝してドライバーズ選手権2位に浮上したほか、セバスチャン・オジエも3位でフィニッシュしてドライバーズ選手権首位を堅守。マニュファクチャラーズ選手権ではトヨタと2番手ヒュンダイの差は33ポイントに広がった。
アダモは「サルディニアでのターゲットは明確。ポルトガルで逃したチャンスの埋め合わせをすることだ。ポルトガルでは自分たちにはペースがあることは示した。いま必要なのは、トラブルなく週末を走り切り、自分たちにふさわしいリザルトを残すこと。選手権はまだまだ終わらないので、戦線復帰のために必死の決意で攻めていかなくてはならない」
ヒュンダイはサルディニアとの相性はよく、ここ5年間で4勝を収めている。なかでも2連覇中のソルドは初日7番手スタートと有利な出走順につけるが、「今年は本拠地が戻り、新しいステージも設定されるので難しいラリーになると思う」と気を引き締める。
「自分は初日の走行順が遅いので、このアドバンテージを最大限に活かしていきたい」
(Graham Lister)