サファリラリー・ケニア、デイ1終了後の各ドライバーからのコメント(抜粋)。全員が初参戦となったサファリラリーは、予想どおりアクシデントの連続となったが、この日を総合3番手で乗り切ったタナックは、これでもまだ序の口と、デイ2もさらなる波乱を予感させるコメントを残した。
[ヒュンダイ・モータースポーツ]
ヒュンダイi20クーペ WRC
■ティエリー・ヌービル/総合首位
「今日はいいステージだった。残念ながら、パンクも2回ほどあったけど。場所によってはすごくラフで大きな石があり、何も避けようがないところがあった。ダメージが起きないように祈るしかない感じだ。幸い、状況に対応できサービスに戻ることができた。たくさん勉強になったことがあったし、明日もチャレンジングな日になるのでチームは今晩、マシンをよく確認して準備してくれる。土曜日のステージは性格が違うから、もっと色々なことが起こるはずだと思う。トラブルを避け切らないといけない」
■オィット・タナック/総合3位
「自分たちとしては、最終ステージにタイヤのトラブルというちょっとしたドラマがあった以外は、安定していた。今日は60%くらいの力で攻めていた。本当に過酷なステージだったからね。でも、これはまだ前菜。メインディッシュは明日だ。とにかく、さらにタフになるというだけ。ここまでの展開を見れば、2分の差があったとしても優勝できる可能性はある。中盤のステージは本当にクールで、いわゆるサファリという感じだった。全体としては、チャレンジングだったが今の順位につけられて満足するべきだと思う」
■ダニ・ソルド/SS3でデイリタイア
「サファリの開幕ステージは本当に楽しい経験ができたので、デイリタイアしなくてはならず残念。動画で確認すると道の真ん中に石があったのが見えるので、それでサスペンションアームを破損した。その後はステアリングがロックしてしまいマシンがスライドし始め、茂みの中に入ってしまった。手の尽くしようがなかった。転倒しなかったのはラッキーだった。そうでなければ再スタートもできなかったかもしれない。ステージは本当に高速でドライブするのが最高だったが、自分はそれほどプッシュしなかった。明日はまた仕切り直して、ポイントを目指して戦い、この素晴らしいラリーを走り切ることを目指すよ」
[トヨタ・ガズーレーシングWRT]
トヨタ・ヤリスWRC
■セバスチャン・オジエ/総合4位
「厳しいコンディションになるだろうと予想していたので、今日、トラブルが続出したことにも特に驚かなかった。今日は朝からアンラッキーでトラブルが起きてしまい、サービスに戻るために抑えた走りをしなくてはならなかったが、最終的に戦い続けることができた。午後はコンディションがさらに過酷になったが、大きなドラマもなく乗り切った。4番手まで挽回して今日を終えられたので、まだどんな可能性も残っている」
■カッレ・ロバンペラ/SS7でデイリタイア
「午前中はとても賢明に滑り出せたと思う。路面が荒れているところではマシンがどんな動きをするか慎重に見極め、それから少しペースを上げていった。午後はベストタイムをマークして順調に滑り出し、うまくコントロールできたと思う。しかし、最終ステージのスタート直後に地面から大量のダストが舞い上がって何も見えなくなってしまってスローダウンせざるを得なくなり、それで轍にスタックしてしまった。そこまでいい位置につけていただけに本当に悔しい。でも、まだラリーが終わったわけではないので、自分たちができる限りのことに挑む」
■エルフィン・エバンス/SS3でデイリタイア
「今日がこんなに早く終わってしまい、本当に残念。正直、かなり基本的なミスをしてしまったので、とても後悔している。ペースノートに記載していた以上に石が突き出ていて、それに引っかけてしまった。このようなイベントでは、トラブルが起きても可能な限り自分で直そうと試みるが、今回はダメージの状況を見た時点で今日はラリーを続けられそうにないと分かった。ここから残りの2日間は楽しく走り、そこから何かを得ることに努めるしかない」
[Mスポーツ・フォードWRT]
フォード・フィエスタWRC
■ガス・グリーンスミス/総合5位
「ほとんどのグラベルラリーでは理想的な走行順でスタートしているが、ここの地面は本当に柔らかくてサンディな場所があるので、走行順が早い人たちに比べて逆に不利なところもあった。勉強になったこともたくさんあったが、この位置につけられていてうれしい。サファリは、どのドライバーにとっても参戦したいイベントなので、この経験を味わっている。この段階での総合5番手はもちろん自分が望んでいた状況だし、自分のタイムが上位陣に迫っていくのは励みになる。チームもサービスでマシンをしっかりチェックしてくれて素晴らしい仕事をしてくれた。残念ながら、そのためにタイムペナルティを受けてしまったが、そのおかげで午後のループでプッシュすることができた。路面が荒れるとちょっとクレイジーだが、ステージ脇をイボイノシシやキリンが歩き回っているのもいつもとは違う光景だよね!」
■アドリアン・フルモー/総合6位
「伝説的なイベントだが、このような走ったことのないラリーに挑むのも初めてだ。初日を終えていい位置につけられているのはとてもポジティブだが、タイムをあまり気にするよりも自分自身のことに集中しなくてはならない。ステージには、地面が本当にラフでクレイジーな場所がたくさんあるので、マシンのことを注意深く気をつけなくてはならない。車高をできる限り高くしてサスペンションのストロークをとるようにしたが、下からのダメージからマシンを守るために減衰はかなり固くした。でも、その代わりにグリップが少なくなった。プッシュできるかもしれないと思うようなところでもどうなるか分からないので、すごくナーバスになったが、楽しめた。最後のステージは走りやすさを感じていたし、道のコンディションが自分たちには少しプッシュできそうな感じになっていたので、ペースを高められたセクションがたくさんあった。週末を通して自分のペースをキープしたい。その上で、終わってみてどの順位にいるかを見たいね」