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WRCエストニア:Mスポーツ・フォードはグリーンスミスとスニネンで参戦

©M-SPORT

今週開催されるWRC第7戦ラリーエストニアに、Mスポーツ・フォードはガス・グリーンスミスとテーム・スニネンをフォード・フィエスタWRCのドライバーとして送り込む。

前戦のサファリでは、グリーンスミスとアドリアン・フルモーが、チームにとって今季ベストリザルトをマーク。その後は、性格がまったく異なるエストニアの超高速グラベルステージに焦点を合わせている。

イベントに先駆けて、今月初旬にふたり合わせて3日間のテストを行った。このテストには、今回はフォード・フィエスタ・ラリー2 MkIIでWRC2部門に参戦するアドリアン・フルモーと、トム・クリステンソンも参加した。

前戦サファリでWRC自己最高位となる4位でフィニッシュしたグリーンスミスは、最近Mスポーツ・フォードが行ったダンパーとシャシーの開発が、ラリーエストニアで活かされることに期待している。経験豊富なコ・ドライバーのクリス・パターソンとのパートナーシップを継続しており、このコンビでの初参戦となった昨年のエストニアでは8位に入っている。
「サファリでは頭を使ってコンディションを乗り切り、ペースを管理することが重要だった。エストニアでは最初から全開で走り、ラリーの最後まで全開で走り切ることが重要になってくる」とグリーンスミス。
「これまでは、思うように力が発揮できなかったとしても、高速のラリーではうまくいく傾向があった。しかし今回はテームと僕との間でいいテストができたし、マシンもさらに運転しやすく、さらに予測しやすいものに仕上がっている。去年のオンボード映像を見ると、タイムロスの大半はマシンから最大限に引き出そうと試行錯誤をしている時のスライドやミスによるものなので、今回の変更が奏功すると思う」

「今年初めにエンジンへのアップデートが行われたことで、トップエンドでの伸びが良くなった。小さな変更点だが、エストニアではトップエンドの速さが必要なので、去年よりも競争力が高まっているとに期待している。サファリで勢いを得た後なのでチームの自信も高まっていて、エストニアではトップ6を現実的な目標にすえている」

6月上旬のサルディニア以来のWRC参戦となるスニネンは現在、エストニアを拠点としており、ラリーエストニアはホームイベント同然。昨年は6位で終えており、今回が3回目の参戦となる。
「ラリーエストニアはチャレンジングな道が多く超高速だから、フィンランドに似ている点もあって、前から好きなイベントだ」とスニネン。
「スピード面では似ているものの、エストニアではクレストや自然なジャンプが少なく、逆に人工的に設けられたジャンピングスポットが多いため、どこまで飛べるか分かりにくい。フィンランドと比べると、路面はよりサンディなので、初日の走行順を活かして、去年よりもいい結果を出したい」

「昨年はペースをつかむのに少し苦戦してしまったが、1日半のテストを行ったので、改善されていると期待している。WRカーのスピードに再び順応することについては心配していないし、空力についての感触も理解度も悪くない。昨年のエストニアは9月開催だったが、今回7月にラリーを開催することについて、大きな違いはないと思う。ただしタイヤについては、午前中はソフト、午後にはハードを使うことになるかもしれない。高速ステージではマシンのエアフローがかなり速くなるので、熱も問題にはならないだろう」
(Graham Lister)



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