IRC開幕戦ラリーモンテカルロのデイ2は、タイヤ選択が明暗を分ける波乱の展開となった。現在のトップはプジョー207を駆るブライアン・ブフィエ。2番手には同じくプジョーのフランソワ・デルクールが浮上。3番手にはフレディ・ロイクス(シュコダ)がつけている。
この日行なわれたのは、ふたつのステージを午前と午後でループする計4SS。昼の2ステージ(SS5、6)を終えた段階で、トップはユホ・ハンニネン(シュコダ)、2番手にペター・ソルベルグ(プジョー)が浮上、3番手にロイクスというオーダー。しかし、16時スタートの2ループ目、ステージでは雪が降り始める。“雪と氷のモンテカルロ”は健在だった。
ハンニネンはインターミディエイトとスノータイヤのコンビネーションで挑むもどんどん滑りやすくなる路面に苦戦し、最終的には2分35秒7を失い6番手に。
「雪はそれほどでもないと踏んでリスクを冒したんだけどダメだったね。“これもモンテ”さ。戦況は厳しいけどあきらめるつもりはないよ」とハンニネン。
2番手のペター・ソルベルグは4輪インターミディエイトで勝負に出たが、結局7番手までドロップしてこの日を終えることとなった。
「最後のステージがいつまでも続くんじゃないかと思うくらいに長く感じられたよ。まあ、タイヤ選択で失敗したことは仕方がない。僕らはギャンブルに負けたんだ。もう気持ちを切り替えて、明日のステージを精いっぱい頑張るよ」と、ソルベルグは自身のサイトでコメントしている。
4輪スノータイヤにスタッドタイヤを2本積んだブフィエは、SS7でベストタイム。最終ステージを前に、前輪にスタッドタイヤを装着して2番手タイムをたたき出し、一気にラリーリーダーとなった。
そして、この日2番手にジャンプアップしたデルクールは4輪スタッドタイヤで午後のステージをスタート。SS7でセカンドベスト、最終のSS8で一番時計を獲り、ブフィエの後方28秒差に迫っている。
「スタッドタイヤを装着していても、本当に慎重にドライブしなきゃならないようなコンディションだった。結果については自分でもビックリしているよ!」とはデルクールのコメントだ。
いよいよ最終日を迎えるラリーモンテカルロ。残すは5本のスペシャルステージ、114.33kmだ。どんなドラマが待っているのか、目が離せない。