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スバル・モータースポーツUSAのトラビス・パストラーナがARAタイトルを獲得

©subaru.com/rally

米国の国内ラリー選手権、アメリカン・ラリー・アソシエーション(ARA)第6戦オジブウェフォレストラリー(グラベル)が8月27〜28日、ミネソタ州で開催され、スバル・モータースポーツUSAから参戦したトラビス・パストラーナ(スバルWRX STI)が、このイベント7度目の総合優勝を飾り、今季のARAタイトル獲得を確定させた。

パストラーナは、今季から再びスバルにスイッチしたケン・ブロックに30秒以上の差をつけて今季4勝目をマーク。これで選手権争いでは計算上、パストラーナを上まわる可能性を残すライバルがいなくなった。パストラーナが初めて米国タイトルを獲得したのは2017年で、その時もこのオジブウェで決めた。パストラーナにとっては6度目、コ・ドライバーのリアノン・ゲルソミーノにとって初めての米国タイトルとなる。

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パストラーナは今シーズン開幕3連勝をマークし、タイトル候補の筆頭と目されていた。前戦ニューイングランドでは、最終から2本目のステージでクラッシュを喫し勝利を逃していたが、このミネソタでは、ドライビングはもとよりタイヤマネージメントでも王者の風格を見せ、ラバーに多くカットを入れて臨み、わずか2SSを終えた時点でブロックに40秒近くの大差を築いた。

このオジブウェフォレストでは、ブロックとともに最大のライバルである2020年チャンピオンのバリー・マッケンナが仕事上の都合で欠場、チームメイトのブランドン・セメナックはイベント前のテストで転倒したことでスタートしなかったことから、ここからパストラーナに求められたのはギャップをコントロールしながら、マシンを無事にフィニッシュに持ち帰ることのみだった。

土曜日は嵐のようなコンディションとなり、雨がステージに残ったことでスリッパリーで危険なセクションが点在。このスリッパリーなステージを1番手で走行したパストラーナは、より保守的な戦略で臨み最初の2SSではステージウインをブロックに譲ったが、3本目では8秒取り戻した。この時点で1分近くの差を築いたパストラーナは、ショートステージ以外の残り2本を慎重に走り切り、最終的に33.6秒のリードを守ってフィニッシュを飾った。

「最高の気分だけど、安心したよ!」と勝利を決めたパストラーナ。
「チームが素晴らしい仕事で、先月のニューイングランドで転倒した自分のマシンを修復してくれた。リアノンと自分は、選手権の中でもデータ的に自分が最も強い金曜日のステージを必死に走り抜き、コースレコードもマークした。土曜日はケンといいバトルができたが、マシンをフィニッシュさせるためにやらなくてはならないことをキッチリやった」

パストラーナはこれで選手権でのリードを105ポイントに広げ、選手権2番手につけるセメナックが残り2戦で獲得できるポイントは最大104ポイント。ブロックは開幕戦を欠場しているほか、最終戦も参戦予定がない。そのブロックはここ2戦、苦戦が続いていたが、このオジブウェでは今季3度目となる2位でのフィニッシュを飾った。

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スバル・モータースポーツUSAはこの後、9月24〜25日に開催されるナイトロ・ラリークロスシリーズ(全5戦)の開幕戦、ユタ・モータースポーツキャンパスに参戦。ARAでは10月15〜16日にミシガン州で開催されるレイク・スペリオル・パフォーマンス・ラリーに挑んだ後、11月の最終戦オレゴントレイルラリーを迎える。

ARAオジブウェ 最終結果
1 T.パストラーナ(スバルWRX STI) 1:49:30.3
2 K.ブロック(スバルWRX STI) +33.6
3 R.ブース(シュコダ・ファビアR5) +7:36.3
4 T.ウィリアムズ(フォード・フィエスタ・ラリー2) +9:43.7
5 E.マコーマック(ヒュンダイi20 R5) +15:55.9
6 C.バルベラ‐プレン(スバル・インプレッサRS) +20:26.6

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