独自の取材によると、今季初めてWRCとして開催したイープル・ラリーベルギーがWRCカレンダーへの復帰をオファーされた模様だが、復帰は2024年。それまでの2年間は2016年以来となるERCに戻る。一連の動きはWRCプロモーターによって調整されたもの。WRCプロモーターは2022年からERCの商業権を引き継ぐことになっている。2022年WRCカレンダーの残り4枠を争っていたイープルラリーが、ERCに復帰することで、同じく4枠を争う北アイルランドはWRC開催への期待を高めているようだ。
北アイルランドラリーのイベントプロモーターを務めるボビー・ウィリスからコメントを得ることはできなかったが、情報筋によれば、イープルラリーがERCになることで、ベルファスト拠点の北アイルランドのイベントがWRCデビューを果たすためのハードルがひとつなくなり、目標に一歩近づいたと見られているようだ。
この情報筋は「何も確定はしていないが、クロアチア、ニュージーランド、フィンランド、北アイルランドが(2022年カレンダーの残り)4戦。イープルは2年間はERCに戻り、(2024年に)またWRC開催枠を得る」と語った。
北アイルランドは2021年のWRCで英国ラリーとしての開催が予定されていたが、新型コロナウイルスの影響による資金難で断念。代替としてイープルラリーがWRCベルギーとして開催された。このイベントは8月、同国としては初めてWRCを開催し、最初の2日間はフランダースの北西部でイープルラリーのフォーマットで構成、最終日は約290km東部に移動してスパ・フランコルシャンサーキットを使用した。
今後のラリー北アイルランドの動向は依然として政府の支援次第によるが、英国市場の重要性からWRC関係者からの支持が高まっている。一方、イープルラリーの主催者は、2022年以降のイベントの進捗について、まだコメントをしていない。
2022年WRC 可能性の出てきたカレンダー構成
モンテカルロ
スウェーデン
クロアチア*
北アイルランド*
ポルトガル
イタリア
ケニア
エストニア
フィンランド*
ギリシャ
スペイン
ニュージーランド*
日本
*未確定のイベント
(Graham Lister)