ブエノスアイレス市内で2011年大会のセレモニースタートが切られる
1月1日、アルゼンチンの首都ブエノスアイレスでダカールラリー2011アルゼンチン〜チリのスタートが切られた。スタートセレモニーの会場となったのは世界で最も幅の広い道路と称される7月9日通りの中央にある独立記念広場。09年、10年と同じく尖塔オベリスクの前に大きなポディアムが据え付けられ、好天で気温30℃を超える暑さの中、30万人とも言われる大観衆が詰め掛けた。車検に合格してこの日のスタートラインに並んだのは2輪170台、4輪バイク(クアド)30台、4輪140台、トラック(カミオン)67台の合計407台。昨年に比べて各部門とも台数を増やしており、トラック部門も11台増加するなど、大会の盛況ぶりを印象づけた。
このためスタートを切るだけで実に6時間を要する大イベントとなり、午後3時すぎに最初の2輪競技者がポディアム(スタート台)を降りたあと、日野チームスガワラの2台の日野レンジャーが登場したのは7時半頃であった。排気量10リットル以下クラスの先頭を切って1号車菅原義正/杉浦博之組、2号車菅原照仁/鈴木誠一組がポディアム脇に停まり、常連の強豪チームと紹介されると大きな歓声が上がる。主催者とがっちり握手を交わしたクルーは日野の社旗を振るメカニックたちに手を振りながら元気に出発していった。いよいよ16日間総延長 9458km(うち競技区間SS4457km)のダカールラリーの始まりである。なお、この日は最初のビバーク地、同市北北西の町ヴィクトリアまで377kmのリエゾン(移動区間)のみ。競技は2日からで、コルドバへの行程に222kmのSS(競技区間)が設定されている。
菅原義正/明けましておめでとうございます。いよいよスタートを迎えて今回はどんなコースになるかとわくわくしています。目標はまず絶対にリタイアしないこと。前回 のトラブルは不運ではありますが、経験値だけでなく初心に戻って戦い、さらに良い成績に結びつけたい。ともあれ初日はちょうど良い足慣らし。様子を見ながら確実に行き ます。
杉浦博之/今回ナビゲーターを務めさせて頂くことになり、とうとう夢の舞台に立ったという気持ちです。緊張はしていますが、ナビとして冷静に仕事をこなし、確実に完 走して排気量10リットル以下のトップを目指します。
菅原照仁/今大会では全体を通じて丁寧な走りを心がけ、車両に負担を掛けず、ペースを落とさずに走ることに集中しようと考えています。中盤には難しい砂丘もあるよう ですが、そのような走りでとまらずコンスタントに行けば大型の改造クラス上位勢についていける手ごたえもあります。
鈴木誠一/今回2号車は160kgに及ぶ軽量化に成功したほか、2台ともエンジン出力や冷却系の見直しなどを行い、確実にポテンシャルは上がったと思います。これで南米の 厳しい砂丘をどのように走れるか楽しみ。まずは毎日を確実にこなして行きたいと思います。