WRCドライバーズ選手権では現在2番手につけ悲願の初タイトル獲得を目指すトヨタのエルフィン・エバンスは、最後まで今季のタイトルをあきらめはしないながらも、前戦WRCギリシャの結果を受け「タイトルはさらに手が届きにくくなった」と語った。
WRCギリシャでは、金曜日の午前にギヤボックスのトラブルに見舞われ早くも優勝争いから脱落したエバンス。ヤリスWRCに発生したこのトラブルの詳細について問われたエバンスは「トランスミッションのメカニカルに関することではなく、電気系という感じだと思う。ステージの間では、自分たちにできることは何もなかった」と語った。
「あの週末はとにかく自分たちに流れがなかったが、ラリーではこういうこともあるし、このチームであのようなトラブルが発生するのはとても珍しいこと。マシンのフィーリングは基本的にすごくよかった」
トラブルで始まった週末ではあったが、パワーステージで好走を披露できたことがエバンスにとってはせめてもの慰めとなった。「あのパワーステージは完璧な走りではなかったかもしれないが、ボーナスポイント4点を獲得できたのはよかったし、少なくともあの週末を乗り切った」
このWRCギリシャを3位でフィニッシュしたチームメイトで選手権首位のセバスチャン・オジエは、リードを44ポイントに広げて残り3戦を迎える。今季、獲得可能なポイントは最大で90ポイントだ。
「選手権争いは、多かれ少なかれ決まったに近いと言った方がいいのかもしれない」とエバンス。
「でも、自分はあきらめないし全力で戦い続ける。ラリーに向けるアプローチも変わることはない。ずっと目標に手が届かずにいたが、今はさらに遠くなった感じだ」