WRC第10戦ラリーフィンランドのWRC2は、フォルクスワーゲン・ポロGTI R5で参戦したテーム・スニネンが母国ラリーで優勝を飾った。
8月にMスポーツを離脱し、初めてポロGTI R5での参戦に臨んだスニネンは、初日は部門強豪のマッズ・オストベルグ(シトロエンC3ラリー2)と激戦を展開した。しかし、ナイトステージとなったこの日最後のオイッティラで、オストベルグがマシンから燃える臭いがしてきたことでタイムを落とす一方、スニネンは激走を披露。オストベルグに8.2秒差をつけて初日を折り返した。
そのスニネンも土曜日の午後にはラジエターに穴が開くトラブルに見舞われたが、修復を繰り返しながらこの日を走り切り、8秒のリードを握って迎えた最終日。最初のSSではオストベルグに2.3秒差を詰められたが、スニネンも続く2本で7.5秒を取り戻して応戦した。最後のルーヒマキではリスクを負わない走りを見せたスニネンは、最終的に15.7秒差で部門優勝。総合でも8位に食い込んだ。
「フィーリングは本当によかった」とスニネンは笑顔を見せた。
「このラリーではチームもマシンも変わったが、それでもすべてがうまく行った」
一方、金曜日の夜にトラブルに見舞われた後、マシンにポジティブなフィーリングを感じることに苦戦したオストベルグは、この週末の結果には落胆を見せた。選手権リーダーのアンドレアス・ミケルセンがERC参戦のため不在となった今戦はオストベルグにとっては首位浮上の絶好のチャンスだったが、2番手につけるオストベルグはミケルセンとの差は依然として8ポイント残っている。
「全体としてはかなりコンペティティブに戦えたと思うが、最終日はあまりコントロールできなかった」とオストベルグ。
「結果は残念だが、自分たちは精いっぱいやった。これ以上、何かできるということはなかった」
地元フィンランドのヤリ・フッツネン(ヒュンダイi20 Nラリー2)は、最終ステージのフィニッシュに設けられたジャンプでノーズから着地するというハプニングもあったが、運良くしのぎ切りポディウムに上がった。
チームメイトのオリバー・ソルベルグは、SS7で転倒と厳しい結末を迎えたほか、トム・クリステンソン(フォード・フィエスタ・ラリー2 MkII)も土曜日に激しい着地でマシンにダメージを負い、リタイアを喫している。
WRCフィンランド WRC2部門最終結果
1 T.スニネン(フォルクスワーゲン・ポロGTI R5) 2:29:05.8
2 M.オストベルグ(シトロエンC3ラリー2) +15.7
3 J.フッツネン(ヒュンダイi20 Nラリー2) +1:51.9
4 M.プロコップ(フォード・フィエスタ・ラリー2 MkII) +10:14.1
5 G.リンナマエ(フォルクスワーゲン・ポロGTI R5) +10:19.2
6 N.グリアジン((フォルクスワーゲン・ポロGTI R5) +1:01:41.0