ヒュンダイ・モータースポーツが、ヒュンダイのマシンでラリーに参戦する世界各国のカスタマーたちの活躍を伝えている。
スロベニア国内選手権では、10月1〜2日に開催されたラリーポレチュで、ヒュンダイ・スロベニアのサポートを受けるロック・タルク(i20 R5)が連勝記録を更新、今季ここまでの5戦全戦での優勝を果たした。隣国クロアチアを拠点に開催されたこのイベントでは、ベストタイムを4本マークして、13.6秒差をつけての総合優勝。このリザルトによりタルクは、最終戦を待たずに自身3度目のスロベニアタイトルを決めている。
ポルトガルで開催されたERCラリーセラス・デ・ファフェ・フェルグエイラス(10月1〜3日、グラベル)では、チーム・ヒュンダイ・ポルトガルから初めてi20 Nラリー2で参戦したブルーノ・マガラエスが4位でフィニッシュ。併催のポルトガル国内戦部門では2位に入り、この部門では全SSをトップ3タイムで並べた。
また、チームMRFタイヤからi20 R5で参戦したダニ・ソルドは、ウエットでスリッパリーなコンディションのなか、3連続ベストタイムをたたき出して総合首位に立った。その後、クラッシュを喫して優勝争いからは脱落したが、日曜日に再スタートして、さらにステージウインを4本奪取する活躍を見せた。ヒュンダイ・ラリーチーム・イタリアからi20 R5で参戦したウンベルト・スカンドーラもトップ10圏内のペースを見せていたが、デイ1にコース上の石にヒットしてリタイアを喫している。
オランダラリー選手権では、ELEラリー(10月9日)でボブ・デジョン(i20 R5)が総合優勝をマーク。開幕SSでステージウインを獲得したデジョンは、ペースと安定感のバランスが取れたパフォーマンスを披露して、その後もベストタイムを3本マークした。シーズン序盤は不振に苦しんでいたが、その後挽回を見せたデジョンは、これが今季2勝目。
ヒュンダイ・スペインがサポートするイバン・アレス(i20 R5)は、スペインラリー選手権のラリー・デ・ティエラ・デ・マドリッド(10月8〜9日、グラベル)を2位でフィニッシュした。ターマックスペシャリストとして知られるアレスだがグラベルでのパフォーマンスも高めつつあり、このラリーでも一貫した強さを見せ、今季5度目のポディウムフィニッシュを飾った。同じくi20 R5を駆るスレイヤン・ペルニアも総合6位に入っている。
エストニア国内選手権ラリーサーレマー(10月8〜9日)では、レッドグレイ・チームからi20 R5で参戦したケン・トーンが総合2位、クラス優勝を飾った。設定された14SSすべてで総合トップ3タイムをマークしたトーンは、RC2クラスだけでなく、最終的に総合優勝を飾ったWRカーとも対等に戦う強さを見せた。このイベントでは、ミコライ・ケンパ、ロシアのラディク・シャイミエフもトップ10でのフィニッシュを果たしている。
ヒュンダイのカスタマーレーシング・ジュニアドライバーのグレゴワール・ミュンスターは、ベルギーで開催されたラリー・デ・ワロニー(10月8〜9日、ターマック)で激しい優勝争いを展開し、2位でフィニッシュした。ミュンスターは、地元のベテランを相手に初日の金曜日夜に設定されたスーパーSSでは2本のうち1本でベストタイムをマークし、この日を総合首位で折り返した。土曜日最初のステージでは2番手に後退したが、その後は首位のクルーにプレッシャーをかけながら2番手を堅守。この日は4本のステージウインもマークして、国内選手権のタイトルに望みをつなげた。
デンマークラリー選手権は最終戦となるラリーナツーレン・リジェ(10月8〜9日)で、サイモン・バレンティンが3位でフィニッシュし、i20 R5でのデビューシーズンを締めくくった。設定された計8SS中、4本でベストタイムをマークしたバレンティンは、ポディウムフィニッシュを飾ったことで選手権でも3位に入った。今季はクラスポディウムを3回飾ったほか、パワーステージでの勝利は今季最多と大活躍を見せた。
フランスグラベル選手権ラリー・テラ・デ・カルダベル‐ミヨー‐アベロン(10月9〜10日)では、サラザン・モータースポーツから参戦した3台のi20 R5が揃って総合トップ10に食い込んでのフィニッシュを果たした。なかでもフランソワ‐クサビエ・ブランはステージウインを2本奪取して、総合4位。また、ベンジャミン・クレメンソンとジャン‐マルク・マンザゴルも安定したペースを見せ、それぞれ7位、10位でフィニッシュした。