FIAは、2022年に7つめの世界選手権となる「世界ラリーレイド選手権」を創設する。プロモーターはダカールラリーを主催するアモリー・スポーツ・オーガニゼーション(ASO)が務め、シリーズ初年の開幕戦もダカールとなる。
FIAとASOは現在、シリーズ開幕に向けての最終的な準備作業を行っており、 10月15日に行われたFIAワールドモータースポーツカウンシルでは、新たな世界選手権の創設に伴い、クロスカントリー競技規則にもASO/ダカールの規則に合わせて行われた数々の修正や更新が承認された。これにより、選手権の全戦で競技者の参加性と一貫性が確保される。
新カテゴリーのテクニカル規定も承認。FIAの長期的な環境戦略を支援するため、T1アルティメット(T1.U)カテゴリーはマニュファクチャラーにより幅広い改造範囲を許容。電動モーターによる車両、水素を燃料とするICEエンジン、またはハイブリッド車などの代替技術や実験技術を開発できるようになる。T1+は既存のT1スペックをより強化したもので、サスペンショントラベルやタイヤが改善される。新規定のT5プロトタイプトラックも承認され、ディーゼル・スーパーチャージャーエンジンの4輪、6輪車両も参戦が認められるようになる。
FIAの公式サイトには、2022年のスポーティング、テクニカルの両規定が公開されるほか、2022年の開幕に向けてその他の書類も近日中にアップロードするとしている。
2022年のカレンダーはまだ明かされていないが、1月1〜14日に開催予定のダカールが選手権の開幕戦となる。サウジアラビア拠点のダカール開催は3年目を迎え、ルートには神秘的な「エンプティ・クォーター」も含まれる。11月28日には、世界ラリーレイド選手権のローンチとともに、2022年ダカールラリーの公式プレゼンテーションが行われる予定だ。