2022年からフル電動化される世界ラリークロス選手権に、ALL-INKL.COMミュニッヒ・モータースポーツが2台体制で参戦することを発表した。チームマネージャーのドミニク・グライナーは、電動化への移行を「エキサイティングな新しい夜明け」と称賛している。
ドイツを拠点とするALL-INKL.COMミュニッヒ・モータースポーツは、世界RXが創設された2014年にレネ・ミュニッヒが地元ドイツでシリーズ初参戦。ミュニッヒは、2007年からヨーロッパラリークロス選手権にレギュラーで参戦していた。その間、世界およびヨーロッパのラリークロスシーンの中心的存在として、ミュニッヒのほか、2015年ユーロRXスーパーカー(現ユーロRX1)王者のトミー・ルスタッド、DTMで2度タイトルを獲得しているティモ・シャイダー、世界RX戦優勝経験者のレイニス・ニッティスらにマシンを供給してきた。ミュニッヒは、2017年のスウェーデン・ヘリェスで、チームにとって初めてとなるヨーロッパ選手権でのポディウムフィニッシュを果たした後、2019年には自己ベストとなるシリーズ総合5位に食い込んだ。シャイダーもこのチームで数々の活躍を収めており、2020年ヨーロッパ選手権スウェーデン戦で3位フィニッシュをしている。
チームは今季も、一貫して上位に入り、表彰台に上がってきた。今季開幕戦のスペイン・カタルーニャでは、ミュニッヒが初めて世界RXでのファイナルに進出して5位フィニッシュ。さらにヨーロッパ選手権部門に参戦したフランス・ロエアックでは、ドイツ人として初めてシリーズトップクラスでの優勝を果たしている。
2022年の世界RXへの参戦を表明したのは、クリストファーソン・モータースポーツ(KMS)に続き、ALL-INKL.COMミュニッヒ・モータースポーツが2チーム目。オーストリア拠点のクライゼル・エレクトリックが製作する電動パワートレーンは14基がリザーブされている。
グライナーは「2022年の世界RXに2台をエントリーすることになり、うれしく思う」とコメント。
「レネは、何年にもわたってシリーズを支援してきた。新しいプロモーターが掲げるよりサステナブルな未来に向けてのビジョンを心から信じている。チームとして我々は、新しい技術を採り入れることに間口を広げ、積極的に取り組んでいる。ラリークロスは、コンパクトでシャープなレースフォーマットなので、電動化には理想的なカテゴリーだ。ヨーロッパ選手権の内燃エンジンマシンのユーロRX1部門を継続しながら、世界RXのエキサイティングな新時代の幕開けに、ぜひ参戦を開始したいと思った。ALL-INKL.COMミュニッヒ・モータースポーツの全員が、2022年、このふたつのカテゴリーで活動していくことにモチベーションを高めている」
ラリークロス・プロモーターのエグゼクティブ・ディレクター、アルネ・ディルクスは「ALL-INKL.COMミュニッヒ・モータースポーツを2022年世界ラリークロス選手権に参戦するふたつ目のチームとして紹介できることは、素晴らしいことだ」とコメント。
「15年前にチームを立ち上げて以来、レネのラリークロスに対する情熱は、彼自身と彼が所属するALL-INKL.COM ミュニッヒ・モータースポーツのパフォーマンスを新たなレベルに引き上げた。今季初めにはヨーロッパ選手権での初優勝を見事に成し遂げたことも喜ばしく思っている」
「彼が立ち上げたチームは今や、世界ラリークロスのトップチームに成長した。豊富な経験、プロフェッショナリズム、専門知識を持つALL-INKL.COM ミュニッヒ・モータースポーツが、選手権の輝かしい新時代で強豪として戦えることに疑いはない」