WRC第9戦アクロポリス・ラリーギリシャ(グラベル)では、マシンの規定違反で失格となったヨアン・ロッセル。参加者としての権利を行使してこの裁定に抗議を出しており、WRC3タイトルへの望みをかけて11月9日、パリで行われる国際控訴裁判所での聴聞会に出席する。
フランス出身のロッセルは、シトロエンC3ラリー2で参戦したこのイベントをWRC3トップでフィニッシュ。しかし、その日の夜に失格となった。FIAの技術委員の報告によれば、ラリー後の車検でロッセルのC3ラリー2のフロントサブフレームが重量オーバーであったことから、審査委員会が失格裁定を下したという。ロッセルは4日後に抗議を提出。この結果は、WRC3タイトルの行方にも大きく影響する。
今季のWRC3は現在、ロッセルとカエタン・カエタノビッチがポイントタイで首位に立っており、11月18〜21日にイタリアで開催される最終戦ラリーモンツァ(ターマック)を迎える。両者はいずれも3勝しているが、カエタノビッチが2位を2回マークしているのに対しロッセルは1回に留まっており、カエタノビッチが優位に立っている。もしロッセルのギリシャでの勝利が復活して、25ポイントとパワーステージでのボーナスポイント3が加われば、ロッセルは有効戦数でカエタノビッチに15ポイントのリードを握ることになる。そうなれば、WRCモンツァの結果にかかわらずロッセルのタイトル獲得が確定する。
WRCギリシャの日曜日、ロッセルは失格になる前からストレスの多い1日を過ごしており、最終ステージでドライブシャフトとステアリングが破損。ストップラインの後で修復を行った後、21.3秒差をつけてラミアのフィニッシュにたどり着いていた。