FIAジュニアWRCは、大きく様変わりする2022年シーズンのカレンダーを発表した。WRCのサポートカテゴリーとして、将来のWRCのスターを国際舞台でラリーキャリアを積むことで育成することを目的とするこのシリーズは、WRCカレンダーのうち5戦で構成される。全参戦者が同一モデルを使用するワンメイクシリーズだが、今季は同シリーズとしては初めて、4WDマシンを採用。Mスポーツ・ポーランドが製作するフォード・フィエスタ・ラリー3を使うことで、WRCの上位カテゴリーへの参入を視野に入れての活動として完璧な環境を整える。
2022年は、WRCカレンダーの中から、スノー&アイス、ターマック、高速グラベル、ラフグラベルと、様々なタイプの路面のイベントが選り抜かれた。これにより、若手ドライバーたちがトップレベルのラリーに4WDマシンで参戦することで、同選手権をあらゆる路面の攻略方法を学ぶための絶好の機会という位置づけにする。
2022年のジュニアWRCは、スノー&アイスのラリースウェーデンで開幕した後、2021年にWRC初開催を果たしたターマック戦のクロアチアラリーを迎える。第3戦は、ラフグラベルのラリーポルトガル。WRCの歴史が長い一戦で、ジュニアWRCも長年に渡って開催されてきた。第4戦は高速ターマックのラリーエストニア。2020年にWRCカレンダーに組み込まれて以来、ジュニアWRCも毎年併催されている。2022年シーズンを締めくくるのは、アクロポリス・ラリーギリシャのラフでタフなグラベル。このシーズン、ここまでに3戦以上参戦したクルーは、この最終戦ではダブルポイントを獲得することができる。
ジュニアWRCの選手権マネージャー、マチェク・ボダは「これで、2022年ジュニアWRCの準備が整った。WRC伝統のイベントと、すでにドライバーやファンからも支持を得ている新しいイベントを絶妙に組み合わせたカレンダーとなった」と語る。
「さらに重要なのは、来年のジュニアWRCのクルーにWRCのあらゆる路面で幅広い経験を積み、将来のキャリアに備えてもらえるようにすること。そのために、懸命に取り組んできた。この選手権の目的は、WRCを身近に感じてもらうことなので、バランスの取れた、WRCの代表的なイベントでカレンダーを構成するとが最重要課題だ。それを実現する2022年シーズンは、4WDのフィエスタ・ラリー3で参戦することでより際立つことになり、非常にコンペティティブとなっているジュニアWRCもパフォーマンスとスピードが一段と向上することになるだろう」