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FIA、WRCラリー1車両導入に関しての規定改正を発表、未確定の開催一カ国の発表はなし

©FIA

FIAは12月15日、フランスのパリで、今年最後となる4回目のワールドモータースポーツカウンシルの会合を行った。

WRC関連では、競技規定を改正。新たにハイブリッド規定のラリー1をトップカテゴリーに導入することを支援するため、コスト管理、安全性、持続可能性に重点が置かれた変更が行われた。

ラリー1のコスト削減策に合わせて、各マニュファクチャラーに認められるエンジン数は、3基から2基に減数される一方で、マニュファクチャラーズ選手権のポイント対象にノミネートされるマシンのシーズン当たりのハイブリッドユニットの使用(テストは含まれない)は9台に制限されるほか、全ラリー1マシンに対して1ラリー当たりに認められるハイブリッドユニットは1台とスペア1台となる。

2022年から始まる高電圧安全対策の一環として、すべてのラリー1マシンはHVクラス-0のグローブを車載することは必須となり、イベント中にHVにトラブル発生時にドライバーとコ・ドライバーに着用を義務付けることで、より高いレベルの保護を確保する。オフィシャルやスペクテイターが簡単に識別できるように、ラリー1マシンにはフロントドアパネルに車両番号の代わりに赤地に白文字で「HY」のサインを表示する。ラリー1のプラグイン・ハイブリッド車両の充電手順、およびラリー1車両が排出ガスの出ない運転を使用するHEV(ハイブリッド・電気自動車)ゾーンの明確化が行われたほか、付則14項への追記が承認され、赤色ライト点灯またはバッテリーターミナルのトラブルが発生した場合のHV安全手順の概要が示された。

このほか競技規定では、競技者がステージでヘルメットの着用が正しく行われていないことに気付いた場合、停止して着用し直すよう、強い動機付けを与えるために53.1条が改正された。ヘルメットの不適切な着用は、ペナルティの対象となり、2021年もSS中にヘルメットのベルトを正しく締めていなかったとしてペナルティが与えられたケースが度々発生していた。給油の手順も明確化され、作業中、競技者は車外に出ていなくてはならず、給油クルーは専用の服を着用することになった。ドライバーがコ・ドライバーとして登録してポイントを獲得することを減らすため、不可抗力の場合を除き、エントリーフォームでドライバーとして指名された者がSSを走らなければポイントを獲得ができないことになった。

テクニカル・レギュレーションでは、ラリー1クラスに関してコストを抑制するために最低車両重量を10kg増やすなどの変更が行われた。

一方で、前回のWMSCで発表された2022年のWRCカレンダーの中で開催国が未定となっていた一戦(8月18〜21日)に関する決定は、現状、伝えられていない。

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