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WRCスウェーデン:カール・フィリップ王子が現場を訪問、再生可能エネルギー利用の運営を称賛

©Benjamin A. Ward / Rally Sweden / McKlein

WRC第2戦ラリースウェーデンでは、スウェーデンのカール・フィリップ王子が会場を訪問した。ハイブリッドのラリー1マシン初年度となるこのイベントで、再生可能エネルギーによる固定式地産電力、短距離輸送、脱化石燃料、ハイブリッドカーなど、WRCがイベント運営に新しいアプローチを取り始めたことにより、ラリースウェーデンもゼロエミッションのビジョンに向けた新たな一歩を踏み出したことを歓迎した。

スウェーデン王位継承権第4位の王室ラリーファンであるフィリップ王子は、FIA副総裁であり元WRCコ・ドライバーチャンピオンのロバート・レイド、ウメオのハンス・リンドベリ市議会議員、ヘレン・ヘルマーク・ナットソン知事とともにウメオに設置されたサービスパークを視察。カッレ・ロバンペラやオリバー・ソルベルグなどのワークスドライバーとも対面し、チームの作業について説明を受けたという。

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ラリースウェーデンがウメオを拠点に開催されたのは今回が初めて。ラリー運営に関してのエネルギーは、ウメ川の水力発電や風力、太陽光を利用して生み出され、エネルギー会社のウメオ・エナジー経由で供給されている。
フィリップ王子は「ラリースウェーデンは多くの点で最先端を歩んでいる」と称賛した。さらにウメオのサービスパークと、ショートステージが設定されたレッドバーン・アリーナでは、ディーゼル発電所に代わり、大半のエネルギー源を再生可能エネルギーによる電力で運営された。

レッドバーン・アリーナで行われたステージも観戦したフィリップ王子は、「ゼロエミッションの取り組みに関して、ラリースウェーデンは様々な点で最前線に立つなど、素晴らしい仕事を行っている。またこのラリーとウメオが協力しあっているのも素晴らしいことだ。チームからの自分たちの充電ステーションを持ち込みたいという要望にも、ラリースウェーデンは“地元に置いてきていただいて構いませんよ”と対応できる、という話を聞いた。本当にクールだ。チーム陣も、ウメオを中心にすべてが近くに整っていること、コンパクトなフォーマットを高く評価している」と満足を見せた。

ラリースウェーデンは2019年、ゼロエミッションのビジョン『ゼロに向かうラリーへ:化石ゼロ、事故ゼロ、廃棄物ゼロ』を掲げており、サステナビリティ計画は2040年まで延長されている。ラリースウェーデンのCEO、グレン・オルッソンは、長い道のりであることは承知しているが、運営作業は、そのビジョンに向かって毎年、謙虚に、一生懸命に歩みを進めているとしている。

「固定的エネルギーへの移行は、ウメオに拠点を移す中で、ラリーの主催を正しい方向へ導く重要な変化のひとつ」とオルッソン。
「我々は、イベントのあらゆる部分で革新的なソリューションを歓迎する立場をとっており、パートナーの皆様には新しく大きな発想にチャレンジしていただきたいと考えている。我々が思いつかないような解決策を考えてもらいたい」とも語り、ラリースウェーデンは、WRCと国際的なモータースポーツ産業の双方にとって、より持続可能なイベントへと変化するためのロールモデルとなることを意図して活動しているとしている。

ラリースウェーデンは2019年、2020年にFIAの環境認証で三ツ星を獲得しており、FIAの業界基準で最高レベルをクリアしている。
「積極的に気候変動対策を行うことは、パートナーと我々の双方にメリットがある。さらなるステップを踏むためには、すべてのサプライヤー、パートナー、そして少なくともラリーを訪れるすべての人々と協力しながら進めていく必要がある」とオルッソンはコメントした。



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