ヨーロッパラリー選手権は今週末、ポルトガル北部で開催されるラリーセラス・デ・ファフェ・フェルグエイラス‐カブレイラ・ボティカスで今シーズンの開幕を迎える。
ERCは今季からWRCプロモーターの管理下に入ったことにより、WRCが提供する好評の有料サービスのWRC+ All Liveで配信を楽しめるようになる。開幕戦ファフェでは、金曜日の夜から日曜日の午後まで、全17ステージがそのまま放映される。また、2023年にはより大きな変革を迎えることになるという。今季から導入されるWRCスタイルのパワーステージや、デイボーナスポイントの廃止などに加え、さらなるルール変更とともにカレンダーも一新される予定だ。
アイテナリーには、ラメイリンハのステージや名物ジャンプのペドラ・センタダももちろん登場。さらに、金曜日夜には、本拠地となるファフェでの市街地ステージも行われる。
新型コロナウイルス感染流行の影響で開幕が遅れた昨年は、6月の開幕戦時点で72ドライバーがシリーズ登録を行っていたが、今回は39人に留まっている。ただし、ERC4ジュニアは第3戦から始まることから、それまでの増加も見込まれている。選手権マネージャーには、新たにスコットランドのイアン・キャンベルが就任したものの、今年はイギリスとアイルランドの参加者が少なく、ファフェのエントリーリストに名を連ねているのは、アイルランドのポーリック・ダフィー/ジェフ・ケース組のみだ。
また、今季は、最終戦の開催地が依然として未定となっている。ラリーハンガリーが開催に向けて動いていたが、度重なる安全規定違反によりカレンダーから外されており、ERCに復帰するためには、まずヨーロッパラリートロフィーの一戦として開催することが求められている。このため、10月の開催枠には、キプロスが入ることが有力視されている。
一方で、今季のERCには新たにERCオープンクラスが新設され、ラリー2キットとグループN4の参戦継続の可能性が与えられた。これにより、スバルWRX STIや三菱ランサーエボリューションなども、タイトルを目指して参戦を続けることができる。
(Graham Lister)