ピエール・ルイ・ルーベが負傷の治療から復帰し、3月21日のサウスベルギーラリー(ターマック)にコースカーとして登場した。マシンはMスポーツ・フォードのプーマ・ハイブリッド・ラリー1。競技ステージでは初めての走行となる。ルーべは今季、WRC7戦への参戦を予定しており、ベルギーでのラリー参戦は、4月21〜24日に開催されるWRC第3戦クロアチアラリー(ターマック)の準備を目的としたものだ。
ルーベは昨年の10月、フランスのパリで自動車事故に遭い臀部を負傷、競技から離れていた。2021年のルーベは、ヒョンデ2Cコンペティションからヒョンデi20クーペWRCでの参戦プログラムが組まれていたが、完了する前に実戦離脱を余儀なくされていた。
ベルギーラリー選手権第2戦となる今回のサウスベルギーラリーでは、コ・ドライバーにバンサン・ランデを迎えた。ふたりは昨年4月にコンビを解消していたが、ルーベは2022年にふたりで参戦することを2月に明らかにしていた。
「昨年はたくさんプレッシャーを感じていたし、誰もが“これは問題だ、あれは問題だ”と言い始めた」とルーベはWRC.comに語っている。
「あの時はプレッシャーを感じていたと思うし、それでバンサンとのコンビも解消したのだが、それは本当に大きな誤りだった。またバンサンと組めることになってとてもうれしいし、Mスポーツからの初めての参戦は自分の誕生日と同じくらい素晴らしい日。チームのみんなと一緒に活動することを楽しみにしているし、ラリーの後は、クロアチアに向けて万全に整えたい」
ルーベがドライブするマシンは、ベルギーのラリーデオーナットでジョルダン・セルデリディスがドライブしたもので、ラリー前の木曜日にプーマでシェイクダウンに参加した。Mスポーツ・フォードのチーム代表、リチャード・ミルナーは「このイベントへの参戦はマシンを学べる機会になるし、公式のプレイベントテストに参加する時には、クロアチアラリーに向けて様々なセッティングを理解することに専念できる」と語った。
このサウスベルギーラリーには、元シトロエンのワークスドライバー、ステファン・ルフェーブル、元WRC2コンテンダーのグレゴワール・ミュンスター、元F1ドライバーであり、現F1王者のマックス・フェルスタッペンの父であるヨス・フェルスタッペンも参戦した。総ステージ走行距離150.42kmのこのラリーでは、シトロエンC3 ラリー2で参戦したルフェーブルが総合優勝を飾っている。