新しい時代を迎えた2022年のERCは3月25〜27日、第2戦アゾレスラリー(グラベル)を迎える。
ラリー界でも、最も豪快なイベントの一戦として知られるERCアゾレスのステージは、サンディな路面でナロー、起伏が激しく、息を呑むような風景と緑豊かな田園地帯を横切っていくのが特徴だ。特に火山のクレーター湖に沿った高速区間で有名なセテ・シダードは、車幅が狭いことが多いためミスが許されない。さらに天候も、まぶしい日差しから小雨、霧と変わりやすいことが懸念要素だ。
エントリーリストには40台が並んだが、その筆頭は地元ポルトガルの強豪、アルミンド・アラウジョ。イタリアの若手、アルベルト・バッティストッリ、スペインのハビエル・パルドも登場する。この3人はいずれも、シュコダ・ファビア・ラリー2を駆る。ジュニアERCで2度タイトルを獲得しているエストニアのケン・トーンも、フォード・フィエスタ・ラリー2で参戦する。
ハンガリーのノルベルト・ヘルチグ、アゾレスのリカルド・ムーラ、ルーマニアのシモーネ・テンペスティーニと、各国のチャンピオン勢のほか、オーストラリアの若手サイモン・ワグナー、イタリアのラケーレ・ソマスキーニ、シモーネ・カンペデッリも名を連ねる。
ERC3部門では、英国のジョン・アームストロングがフォード・フィエスタ・ラリー3でエントリー。ERC4部門にはルノー・クリオ・ラリー4のアンドレア・マベリーニをはじめ11台が参戦する。
アゾレスラリーをこれまでに3回制しているブルーノ・マガラエスはチーム・ヒョンデ・ポルトガルから参戦。
「アゾレスラリーに参戦するのは、自分の喜び。たくさん思い出がある、大好きな場所だ。みんなにとって素晴らしいイベントだよ」と語る。
このアゾレスラリーでは、ルノー・クリオ・ラリー5のワンメイクシリーズ、クリオ・トロフィー by Toksport WRTも2022年シーズンが開幕する。ラリーは全14SS・205.15kmが設定。3月26日に競技がスタートし、日曜日のパワーステージには、リベイラ・グランド(9.57km)が指定されている。ERCは今季から、有料の配信サービス、WRC+ All Liveでステージ配信を行っており、ステージの中継や主要ドライバーのインタビューを実施。サービスパークからの解説も伝えられる。