トヨタのチーム代表、ヤリ‐マティ・ラトバラは、2022年のWRCシーズン終了時によほどのことがない限り、チームオーダーを展開することはないだろうと語っている。
フィンランド・ユバスキラを拠点をするチームは、意図的にドライバーの順位を変える戦略には否定的であることで有名だが、セバスチャン・オジエとエサペッカ・ラッピがシェアする3台目については疑問が挙がっている。フィンランドのラッピは、2月のWRCラリースウェーデンでトヨタに復帰。このイベントを3位でフィニッシュしてポディウムに上がった。トヨタ復帰戦でこの好結果を残したことで、チームはタイトル争いが佳境を迎えるシーズン後半、状況次第によっては、フル参戦のカッレ・ロバンペラとエルフィン・エバンスのタイトルチャンスを高めるためにラッピにラリーでペースを落とすように要求するのだろうか、疑問が湧いてくる。
これに対しラトバラは「自分がドライバーだった時には、みんなも承知しているとおり、自分はチームオーダーというものが好きではなかったし、それは今もあまり変わっていない」と語った。
「チームとして、僕らはチームオーダーが本当に好きではないし、もし、ラッピがシーズン序盤でリードしているならば、そして、彼がチームのために得点を挙げることができるならば、そのことの方が重要だと思う。もし、彼がカッレやエルフィンより上にいるとしても、何も行動を起こす必要はないと思う。そういった状況でチームオーダーを出したいとは思わない。自分がチームオーダーを出す時は、シーズンの終盤で選手権争いを決めなくてはならないような時だ」
今シーズンは厳しいスタートとなったエバンスは、選手権争いでは現在、ロバンペラに42ポイント差をつけられており、さらにオジエとラッピもエバンスより上に立っている。一方、マニュファクチャラーズ選手権でトヨタは24ポイントのリードを握って次戦クロアチアラリーを迎える。