今季のWRCでランキング13番手と厳しい滑り出しとなっているトヨタのエルフィン・エバンスは、タイトル争いに再挑戦するために自分自身に集中して第3戦クロアチアラリー(4月21〜24日、ターマック)に臨む。
2020年、2021年とランキング2位で終えているエバンスは現在、トヨタのチームメイト、カッレ・ロバンペラに42ポイント差の選手権13番手。2022年はここまでの2戦でいずれも全ステージを走り切れていないエバンスだが、WRCとして初開催された昨年のクロアチアでは、最終SSでのミスからセバスチャン・オジエに敗れている。
選手権2番手のティエリー・ヌービルに14ポイント差をつけて、タイトル争いのトップに立つロバンペラは、クロアチアが自分にとって不利な展開になることを懸念している。昨年は、SS1でクラッシュを喫し、リタイアに終わっているからだ。
「まだ2戦しか終わっていないがこれだけのポイント差をつけられたのはいいことだ。でも最大の試練は、昨年このクロアチアをフルで走り切ったライバルとの経験の差をどう埋めるかだね。なにしろSS1以外、走っていないからね。コンディションやグリップ、ステージがかなり難しいこのようなラリーでは、経験が少ないことをカバーするのが難しい」と21歳のロバンペラは先週、クロアチアラリーのプレイベントテストを終えて語っている。
33歳のエバンスも先週、クロアチア向けテストを完了しているが、自身は選手権をリードするチームメイトのことよりも自分自身がノーミスでイベントを走り切ることに集中すると強調した。
「今シーズンはここまで、望んでいたような滑り出しにはなっていないので、(クロアチアで)あらためていいスタートを切る必要がある」とエバンス。
「一切ミスは許されない。そのことは明らかだし、目の前のパフォーマンスに集中し、可能な限りいい走りをすることに集中しなければならない」
(Graham Lister)