APRC最終戦チャイナラリーは11月5日にセレモニアルスタートに続いてスーパーSSのSS1を走行。6日に始まった本格的なステージ走行は、大波乱の展開となった。
6日最初のステージ・SS2で、選手権リーダーの田口勝彦が木に衝突してリタイア、ステージはキャンセルとなった。クルーのふたりは病院に搬送されたが、大きな負傷はない模様。しかしマシンダメージは大きく、田口の再スタートは不可能となってしまった。
これでシリーズ争いで圧倒的な有利に立ったガウラブ・ギルだったが、SS6で痛恨のリタイア。この際、ギルは右腕を負傷し再スタート不可能となってしまう。さらに、わずかにタイトルチャンスを残していたリファット・スングカールも同じSSでリタイアしたため、田口の11年ぶり2回目のAPRCタイトル獲得が確定した。
デイ1を終えてAPRC首位に立ったのは、クスコレーシングの柳澤宏至。悲願のAPRC初優勝に大きく近づいた。APRC登録外だがアジアカップタイトルを争うチームメイトの炭山裕矢が5.8秒差の2番手につけている。新エンジンの到着が遅れたプロトン勢は順調にスタートしたが、アリス ター・マクレー、クリス・アトキンソンともにパンクに泣き、マクレーは柳澤の約2分落ち、アトキンソンは約4分落ちと大きく遅れを取った。
クスコレーシングからスズキスイフトスポーツでスポット参戦している番場彬は総合19番手と、N4勢に割って入る健闘を見せている。イベントの総合首位は、チームズ選手権で中国選手権に参戦している三菱ランサーエボリューションIXのマーク・ヒギンズ。