今週開催されるWRC第4戦ラリーポルトガル。ハイブリッドのラリー1マシンにとって初めてのグラベルラリーとなるこのイベントにヒョンデは、今季初めてダニ・ソルドをヒュンダイi20 Nラリー1のドライバーとして起用する。前戦クロアチアラリーで2-3フィニッシュを飾ったオィット・タナック、ティエリー・ヌービルとともに、タイトル争いでの巻き返しを図る。
チーム副代表のジュリアン・モンセは「クロアチアで、今季ここまででベストのパフォーマンスが出せたので、ポジティブなフィーリングでラリーポルトガルを迎えることができる。チームのクルーが優勝争いに絡み、優勝は逃したもののダブルポディウムを獲得できたことは良かった」と語る。
「ポルトガルは、ヒュンダイi20 Nラリー1にとって新しい路面となるが、この勢いをつなげて、再び上位争いをしたい。この数カ月、ヒョンデ・モータースポーツのチームが一丸となってマシンの改良に必死に取り組んできた。我々の努力が実を結んでいることは明らか。今後も開発を進め、シーズンが進んでいってもタイトル争いに絡んでいくことを目指す」
前戦クロアチアラリーで2戦連続ポディウムフィニッシュをマークしたヌービルは、ラリー1マシンでの初めてのグラベルで強い走りを披露することを目指す。
「ラリーポルトガルは、自分たちコンペティターにとってとてもエキサイティングなイベント。いつも大観衆に囲まれ、素晴らしい雰囲気だ」と語るヌービル。
「ステージは楽しめるが、チャレンジングでもある。主な理由は気温の高さで、タイヤの摩耗もここでは重要になるし、リピート走行ではステージがかなりラフになることもある。新しいハイブリッドマシンでの初めてのグラベルイベント。雪のスウェーデンではグラベルのセッティングで臨んだがマシンは速かったので、グラベル路面でも強い走りをしたいね」
クロアチアではトヨタのカッレ・ロバンペラと優勝争いを演じ、2位で今季初めてポディウムに上がったタナックは、ポルトガルでも優勝を狙っていく。
「ポルトガルは、ドライブをとても楽しめるラリーだし自分も心から楽しめる一戦。今年グラベルで戦うのはこれが初めてなので、自分たちがどれだけコンペティティブなのかを推し量る初めての機会になる」とタナック。
「ポルトガルは路面は軟らかいが高速で、2ループ目はタフで過酷になることも多い。ここでいい結果を残すためには、速さとともに高い信頼性を保たなくてはならない。マルティン(ヤルベオヤ、コ・ドライバー)と自分はポルトガルで勝つために何が必要なのかを分かっている。前回のクロアチアでポディウムに上がった勢いを続け、いいリザルトを収めたい」
ラリー1マシンでの初参戦となるソルドは、ポルトガルでは過去5回ポディウムに上がっており、特に昨年は2位フィニッシュを果たしている。
「ポルトガルはいつもすごくいいイベントなので、今季初めてのイベントをここで迎えられるのはとてもうれしい。ヒョンデから参戦したポルトガルでは、これまで2回、ポディウムに上がっている」とソルド。
「いつも、母国のスペインからスペクテイターがたくさんやってきてくれるし、大観衆も最高。このマシンで、初めてグラベルを走ることにワクワクしている。いいリズムをつかんで、この新しいチャレンジにすばやく対応していきたい。ほかのドライバーたちはもうすでに何戦か走っているので簡単ではないから、すぐにマシンのフィーリングをつかめることを願うよ」