今週開催されるWRC第5戦ラリーイタリア・サルディニア(グラベル)に、Mスポーツ・フォードは、クレイグ・ブリーン、ガス・グリーンスミス、アドリアン・フルモー、ピエール‐ルイ・ルーベの4人をフォード・プーマ・ハイブリッド・ラリー1のドライバーとしてエントリーする。
ラリー1マシン初のグラベルラリーとなった前戦ポルトガルには、初めて5台のラリー1マシンをエントリーさせたMスポーツ・フォード。不運に見舞われたクルーもあったなかで、期待のもてるパフォーマンスも見せており、純粋なペースではチームのポテンシャルを発揮した。Mスポーツとしては、サルディニアで開催されるようになったWRCでは過去3回勝利をマークしており、直近では2017年にオィット・タナックが自身初のWRC勝利を挙げている。チームはポルトガル後ただちにサルディニアの準備に取り組んでおり、グラベルイベントでさらに好パフォーマンスを披露することを目指す。
チーム代表のリチャード・ミルナーは「サルディニアまでにマシンを間に合わせるには信じられないほどタイトなスケジュールだったが、チームは見事な仕事をやり遂げた」と語る。
「ポルトガルは非常に厳しいイベントだったし、サルディニアもさらにタフになるが、マシンはいいペースを見せていたし、我々のクルーもこれまでサルディニアでいい走りをしているので、今回、自分たちがコンペティティブに戦えない理由は見つからない。ドライバーたちはみんな自信を高めており、プーマ・ハイブリッド・ラリー1が走りやすいことも示している。今回は気温が高くなるので本当にチャレンジングになるが、我々は持てる力のすべてを尽くす。サルディニアで、ライバルたちにプレッシャーを与えることを楽しみにしている」
開幕戦モンテカルロを3位でフィニッシュ、前戦ポルトガルでも初日は走行順3番手だったにもかかわらず一時4番手にもつけていたブリーンは「サルディニアが本当に楽しみ。ポルトガルからあまり日が空いていないが、あそこで学んだことには満足しているし、とても有意義だったと思う」と語る。
「ポルトガルで学んだことをさっそくサルディニアで実践したいし、金曜日はスタート順もいいので、アドバンテージを最大限に活かしていきたい。サルディニアの参戦は久しぶりだが、ステージは新旧混ざっている。動画で見た限りでは好きな感じだし、自分たちに合っているラリーだと思う。できる限りベストのアタックをしたい。もちろん、挽回をして高ポイントを獲得して、タイトル争いの流れに乗っていきたい」
一方グリーンスミスは「ポルトガルが終わったら、すぐにサルディニアなので、勢いが止まることなくサルディニアを迎えられるのはいい感じだ」と語る。
「ポルトガルとよく似ているラリーだし、ラフという面ではサルディニアの方が上かもしれないが、気温も高くなると予想している。すべてうまくいくはずだし、マシンのセッティングもかなりいいと思う。テストは行っていないが、一年で一番重要なところではない。楽しみにしているし、いい週末にしていいリザルトを収めたい」
ポルトガルはマニュファクチャラーズ選手権ノミネートドライバーではなかったが、チーム最上位の7位でフィニッシュしたルーベ。
「自分の好きなラリーだし、好きな場所で母国とも近いので、サルディニアが本当に楽しみ。ポルトガルの金曜日で見せたようなペースを出していきたいし、そのペースが出せればいいリザルトも狙えると思う。そして、シーズンのこの先に向けて自信を高めて、ステップバイステップで挑んでいきたい」
3戦連続でリタイアが続いた後、ポルトガルでは9位フィニッシュを果たしたフルモーは「またサルディニアに参戦できることが、とてもハッピー。4回目の参戦になるが、トップレベルのマシンで出るのは今回が初めて」と語る。
「自分にとってビッグチャレンジになるが、ポルトガルでいい経験ができたし、マシンのフィーリングもよかった。さらにいいリザルトを目指して、高ポイントを獲得したい。もちろん、あの美しい島で過ごす時間も楽しみたいね」