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【速報】WRCサファリ:トヨタのカッレ・ロバンペラが今季4勝目。勝田が3位に入り、トヨタは1〜4位独占

©TOYOTA

2022年WRC第6戦サファリは、すべての競技日程を終えて、トヨタのカッレ・ロバンペラが今季4勝目を獲得した。なお2位にはエルフィン・エバンス、3位には1年ぶりの表彰台となる勝田貴元、4位にセバスチャン・オジエが入り、トヨタが1〜4位を独占する結果となった。トヨタがサファリで1〜4位を独占した1993年を思い起こさせる勝利だった。

競技最終日はSS14〜SS19の6SS、82.70km。主にナイバシャ湖南部のSS群を巡るステージ構成となっている。オープニングのSS14を制したのはMスポーツ・フォードのアドリアン・フルモー。このステージは、序盤に走行したヒョンデのオリバー・ソルベルグがエンジントラブルに見舞われてコースを塞ぐ形でストップしてしまったため、赤旗が提示されることとなり、影響を受けたドライバーにはノーショナルタイムが与えられた。続くSS15は、ロバンペラがベストタイムをマーク。総合2番手につけるチームメイトのエルフィン・エバンスとは、前日を終えた段階ですでに40秒3の差がついているものの、ロバンペラはペースを緩めることなくこのステージを制している。

HYUNDAI


SS16を制したのはタナック。チームメイトのヌービルが6.3秒差でSS2番手タイムをマークしている。続くSS17は、SS14の再走ステージとなるが、距離が17.52kmから14.83kmに短縮されての実施となった。このステージでベストタイムをマークしたのはローブ。SS2番手にフルモーが続き、Mスポーツ・フォードが1-2番手を占めた。なお、このSS17を終えて、タナックはパワーステアリングトラブルのためリタイアを決定している。ローブは続くSS18でも一番時計をマーク。SS2番手にはオジエ、SS3番手に勝田が続いた。このSS18を終えた段階でローブは総合8番手までポジションを上げることに成功している。

そして迎えた最終ステージのSS19、パワーステージの出走順はリバースオーダーで、WRC2勢の上位から走行が行われる。最初にコースインしたのはシトロエンC3ラリー2のショーン・ジョンストン。続いて入ったカエタン・カエタノビッチ(シュコダ・ファビア・ラリー2 Evo)がWRC2で2019年以来となる2勝目を飾った。再出走組からスタートするラリー1勢は、Mスポーツ・フォードのガス・グリーンスミスからスタート。グリーンスミスに続いてアドリアン・フルモー、セバスチャン・ローブらがコースインし、ローブが暫定ベストタイムをマークする。これが多くのドライバーのベンチマークとなった。上位陣ではヌービルがこのタイムを0.8秒更新し、暫定ベストタイムをマーク。これで総合5位以上を確定させてラリーを終えた。

M-SPORT


注目のトヨタ勢はオジエ、勝田、エバンス、ロバンペラの順でコースイン。オジエは危なげなく走り切り、暫定SS2番手タイムをマーク。これで総合4位以上が確定した。勝田はリスクを避けた慎重なドライビングできっちりと走り切り、自身2度目の表彰台フィニッシュを確定、フィニッシュラインを越えてコ・ドライバーのアーロン・ジョンストンと固い握手をかわした。ジョンストンにとっては初の表彰台獲得だ。続くエバンスもリスクを避けた走りで、2位以上を決めている。

最終走者のロバンペラもフィニッシュを最優先としてプッシュはせず、SS6番手タイムでフィニッシュ。今シーズン4勝目、自身のキャリアで通算6勝目を獲得した。これで総合順位はロバンペラ、エバンス、勝田、オジエ、ヌービル、ブリーンというトップ6に。パワーステージは、ヌービル、ローブ、オジエ、グリーンスミス、フルモーというトップ5がボーナスポイントを得ることとなった。

TOYOTA


第6戦までを終えて、ドライバーズランキングはロバンペラが145点でトップ、2番手には80点でヌービルが続き、3番手に62点でタナック、4番手に同じく62点で勝田が続く。マニュファクチャラーズランキングは、トヨタが246点、ヒョンデ184点、Mスポーツ・フォードが143点、TGRニュージェネレーションが68点。

次戦は7月14日〜17日に開催されるエストニア。2020年からWRCカレンダー入りを果たし、今回がWRCとして3回目の開催となる。初年度の2020年は地元のタナックが制し、昨年はロバンペラがWRCでのキャリア初優勝を果たした。フィンランドに近い、ハイスピードグラベルラリーは勝田も得意とするところ。今回の3位を足がかりに、エストニア・フィンランドの連戦でも好結果を期待したい。

WRCサファリ 暫定結果
1. K.ロバンペラ(トヨタGRヤリス・ラリー1) 3:40:24.9
2. E.エバンス(トヨタGRヤリス・ラリー1) +52.8
3. 勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1) +1:42.7
4. S.オジエ(トヨタGRヤリス・ラリー1) +2:10.3
5. T.ヌービル(ヒョンデi20 Nラリー1) +10:40.9
6. C.ブリーン(フォード・プーマ・ハイブリッド・ラリー1) +23:27.9
7. J.セルデリディス(フォード・プーマ・ハイブリッド・ラリー1) +30:16.5
8. S.ローブ(フォード・プーマ・ハイブリッド・ラリー1) +32:12.6
9. K.カエタノビッチ(シュコダ・ファビア・ラリー2 Evo) +35:37.6
10. O.ソルベルグ(ヒョンデi20 Nラリー1) +37:36.6



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