トヨタのエルフィン・エバンスは、WRC次戦のエストニア(7月14〜17日、グラベル)向けのテストで好感触を得た模様。この流れを今季初優勝につなげることに専念していく構えだ。
前戦サファリ・ラリーケニアでは2位フィニッシュと流れをつかみつつあるエバンスだが、ハイブリッドの新規定ラリー1マシンでの初優勝はまだ挙げられていない。昨シーズンのフィンランドでは見事な走りを披露しており、同じ高速グラベルでのWRCエストニアでの活躍も期待されるエバンスだが、そのようなパフォーマンスが当たり前に発揮できるとは考えていないようだ。
「どのラリーでもある時点でいいパフォーマンスは出せている。マシンの勘どころをつかまなくてはならないし、それを実現するために集中しているところだ」とエバンス。
「WRCエストニアでは走行順がいい。トップ6のギリギリにいるので、目標は順位を上げること。可能な限りいいリザルトを目指す。エストニアはこれまで自分たちには特に相性がいいイベントというわけではかったが、テストでのフィーリングはかなりよかったので、この流れをラリーでの速さにつなげていきたい。改善できるところは常にあるものだが今年は特にそんな感じになっている。でも、全体としてのフィーリングはポジティブだ」
エバンスは、今季から導入されたラリー1マシンにとって、高速グラベルラリーは新たなフェーズだと考えている。
「新型マシンにとって初めての高速グラベル戦が、エストニアとフィンランドと続くことになる。まだ、みんなの本当の強さは見え切ってはいないと思う。ほかのチームは素晴らしい速さを見せてきているし、シーズン前半の展開が順調だったからといって、それが当たり前だと考えることはできない」
「自分自身は、シーズンの滑り出しは最高とは言えなかったので、そろそろ地に足を着けていいリザルトを収めなくてはならない」と続けたエバンスは現在、ドライバーズ選手権では、トヨタのチームメイトで選手権リーダーのカッレ・ロバンペラに88ポイント差の6番手に留まっている。