ERC第6戦ラリーディローマ・キャピターレ(ターマック)は7月24日、イタリアの首都ローマで競技最終日に設定された3SSを2ループする6SS・92.58kmを走行。イタリアのダミアーノ・デ・トマソ(シュコダ・ファビア・ラリー2 Evo)が再逆転を果たして優勝を飾った。前日首位に浮上していたアンドレア・クルニョーラ(シトロエンC3ラリー2)はメカニカルトラブルに見舞われ、総合5位でのフィニッシュとなった。
前日最後から2本目でクルニョーラに首位の座を許していたデ・トマソは、クルニョーラに9.5秒差でこの日を迎えたが、最初のステージではクルニョーラがリードを拡大した。
しかし、続くラリー最長の32.30kmステージで、クルニョーラのマシンにスロットルが反応が悪くなりパワー不足になるというトラブルが発生し、このステージだけで1分以上をロスしてしまった。クルニョーラのC3ラリー2は日中サービスで修復を受けたが、優勝争いからは大きく後退。クルニョーラは、これで2年連続でラリーをリードしていながら優勝を逃すという結果に終わった。
クルニョーラの不運で首位に再浮上したデ・トマソは、2番手のシモーネ・カンペデッリ(ファビア・ラリー2 Evo)に20.1秒のリードを握って迎えた最終ループをペースコントロールしながらクリア。母国での優勝を飾った。
「この気持ちをなんて表したらいいか、言葉が見つからない」とデトマソ。
「本当にうれしいし、チームやピレリタイヤ、メカニックのみんなに感謝しなくてはならない。どのステージも楽しめたし、タイヤもすごく良かった」
カンペデッリは、デ・トマソに10.5秒差の2位でフィニッシュ。3位争いはヨアン・ボナート(C3ラリー2)と選手権リーダーのエフレン・ラレーナ(ファビア・ラリー2 Evo)との激戦になったが、0.3秒差でボナートが逃げ切った。
このローマでタイトル確定もかかっていたラレーナだったが、一歩及ばず。計算上では、ニル・ソランス、シモーネ・テンペスティーニにもチャンスは残されているが、シーズンは残り2戦での獲得可能ポイントが70、ラレーナは58ポイントのリードを握っているため、ソランスやテンペスティーニが逆転できる可能性はあまり高くはない。
ERC3はエストニアのロベルト・ビルベス(フォード・フィエスタ・ラリー3)、ERC4・ ERC4ジュニアはフランスのローラン・ペリエ(オペル・コルサ・ラリー4)が、それぞれトップを守り切ってのフィニッシュを飾った。
ERCの次戦、第7戦チェコラリー・ズリン(ターマック)は8月26〜28日に開催の予定。
ERCローマ 最終結果
1 D.デ・トマソ(シュコダ・ファビア・ラリー2 Evo) 1:52:37.5
2 S.カンペデッリ(シュコダ・ファビア・ラリー2 Evo) +10.5
3 Y.ボナート(シトロエンC3ラリー2) +27.7
4 E.ラレーナ(シュコダ・ファビア・ラリー2 Evo) +28.0
5 A.クルニョーラ(シトロエンC3ラリー2) +1:06.8
6 S.テンペスティーニ(シュコダ・ファビア・ラリー2 Evo) +1:11.8
7 J.パルド(シュコダ・ファビア・ラリー2) +1:14.4
8 G.ライジフ(シュコダ・ファビア・ラリー2 Evo) +1:35.8