2021年のWRC2チャンピオンでタイトル連覇に挑んでいるアンドレアス・ミケルセンだが、シュコダが開発中の新型ファビアRSラリー2がいつから実戦に投入できるかは、まだ分からないままのようだ。
今季のWRC2ではトクスポーツが走らせるファビア・ラリー2 Evoで戦うミケルセンだが、2戦連続でエンジントラブルによりリタイア。しかしWRCエストニアで勢いを取り戻し、選手権首位に返り咲いた。
ミケルセンは、ファビアRSラリー2の開発作業やテストに深く関わり、コースカーとして公式の場に登場したボヘミアラリーではドライバーも務めたが、シュコダの新型マシンの実戦デビューがいつになるかについては、まだ確定していない。
「シュコダが待っているパーツがまだあるんだ」とミケルセン。
「スペアも必要だし、すべてがそろっていない状態でマシンを走らせることに意味はない」
「普段の生活と同じ。新車を買おうと思っても、メーカーがパーツ待ちの状態では、簡単には事は運ばない。難しいことだが、見通しは明るいよ。このマシンは速いし、動きもいい」
ミケルセンの今季のWRC2での戦いは、モンテカルロ、スウェーデンと開幕2連戦で優勝したが、ポルトガルとサルディニアでのリタイアによりカエタン・カエタノビッチに首位を奪われた。
「あの2戦でのトラブルについて、チームはすごく深刻に受け止めた」とミケルセンは認めた。
「あのトラブルを解決したとすごく自信を持っていたので、エストニアでは、これ以上トラブルが起こる心配はまったくなく臨むことができた」
「チームは、問題がエアフィルターのボックスがしっかり密閉されていなかったためだと確信していた。それが、新しいエンジンの時に2回とも自分に発生したのは、とにかく残念。でも、そういったことは起こり得るものだし、今はこの先のことに専念して、選手権で上位に留まり続けることを狙う」
WRC2では現在、ミケルセンはカエタノビッチに3ポイント差をつけており、さらに16ポイント差で昨年のWRC3チャンピオン、ヨアン・ロッセルが続いている。しかしこの3人は第8戦ラリーフィンランドはスキップするため、フィンランドに参戦する選手権4番手のニコライ・グリアジンにとっては高ポイント獲得のビッグチャンスになりそうだ。